能登半島地震に伴う診療報酬の特例措置は原則12月末まで(2024年9月18日)
厚労省保険局医療課は9月18日、事務連絡「令和6年能登半島地震による被災に伴う保険診療関係等の特例措置の期間について」を発出した。令和6年1月1日に発生した能登半島地震の被災に伴う保険診療関係等の特例措置について、原則、令和6年12月末までとすることを周知した。
令和6年能登半島地震に係る診療報酬等の特例措置について、次の事務連絡が発出されている(「関連記事」参照)。
令和6年1月2日保険局医療課等事務連絡「令和6年能登半島地震の被災に伴う保険診療関係等及び診療報酬の取扱いについて」
⇒建物が全半壊した場合や定数超過入院等の特例等について示した令和6年1月7日保険局医療課事務連絡「令和6年能登半島地震の被災に伴う保険診療関係等及び診療報酬の取扱いについて(その2)」
⇒被災地での患者受入れや被災地からの転院受入れの際のやむを得ない場合に係る平均在院日数等の施設基準の柔軟な対応について示した令和6年1月12日保険局医療課事務連絡「令和6年能登半島地震の被災に伴う保険診療関係等及び診療報酬の取扱いについて(その3)」
⇒被災地における保険診療によるオンライン診療の実施の場合の要件や届出の取扱い、DPC対象病院が提出するデータ提出加算、医療機関が提出する外来データ提出加算等の各種データの提出期限の取扱いについて示した
定数超過入院等の特例措置の多くは「当面の間」の取扱いとしているが、今回、終期の予定を設けた。
アンケート結果や状況変化によっては延長を検討 中医協
事務連絡に先立ち、9月11日に開催された中医協総会では、令和6年能登半島地震による被災に伴う被災地特例措置の今後の取扱いについて議論された。
今年末に発災から1年が経過することを踏まえ、特例措置の期限を令和6年12月末までと設定したうえで、特例措置を活用している保険医療機関数等をアンケート等により把握し、その結果をもとに、期限を延長するかどうかを検討していくことが了承された。
具体的には、今回の事務連絡の発出のほか、10月にはアンケートにより特例措置を活用している保険医療機関数等を調査する。12月に調査・集計したアンケート結果をもとに、中医協に諮り、特例措置の延長の有無を判断する。
今後、被災者や被災保険医療機関等の状況に変化があり、必要がある場合には、別途対応を検討する。
中医協総会で示された、現在の特例措置は14項目となっている(下図)。