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新しい年金時代

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#小野田理恵子

#12 |営業マンの罠!?初心者だった私が学んだ投資信託の選び方

私のホロ苦い経験 「投資信託」と聞くと「よく知らないけど怪しそう」とか「危険なもの」と感じる方も多いようです。実は私自身も以前はそう思っていたのですが、自分なりに経験したり疑問点を調べたりするうちに、選び方や付き合い方次第で利用価値の高いものだということがわかってきました。かと言って必ず儲かる方法が会得できたわけではありませんが。 事の起こりは15年ほど前。当時はいろいろな証券会社の営業マンが事務所をちょくちょく訪れましたが、私は素っ気ない対応を貫き、ろくに話に耳を傾け

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#11 |株式投資は人それぞれ

基本的なしくみ 株式投資については、「ギャンブルのようなもの」「怖くてできない」「素人にはムリ」などのイメージを持っている方も多いようです。確かにそんな側面もありますが、そうばかりでもありません。今回のコラムではやってみたいと考えている方に向けて参考になる情報をお伝えできればと思います。 株の取引は多くの方にとってイメージしやすいものではないかと思いますが、まずは基本的なしくみを確認しておきます。以下、<図表1>の図を参照しながらお読みください。 株式とは、株式会社が

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#10 |まずは“債券”を知ろう!

「債券」って何ですか? セミナーで参加者にこう聞かれたり、「債券という言葉は知っていますが、具体的にどんなものかピンときません」などと言われると、自分にとってはいつの間にか当たり前になってしまっていることも一般的にはそうではないことにハッ!とします。 私自身もずっと以前は債券について何の知識もなかったわけで、今回は初心に帰って基本的なしくみや特徴などを解説したいと思います。 以下、<図表1>を参照しながらお読みください。 債券とは、資金を調達したい国、地方公共団体、

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#9 |たかが預貯金、されど預貯金

預貯金にもデメリットはある! 今回からおもな金融商品についてひとつひとつ深掘りしていきますが、まずは①預貯金です。預貯金は、値動きのある金融商品を買う投資には含まれませんが、手持ちの資産を増やす資産運用の手段のひとつです。投資について考えるに先立って、預貯金の管理をしっかりとしておきたいものです。 預貯金をまったく利用していない人はほぼいないと思われ、わざわざしくみを説明するまでもなさそうですが、日銀のマイナス金利解除を受けてこのところ各金融機関の預金金利の引き上げが相

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#8 |不安も今日で解消!投資の基本を押さえて安心スタート

とにかく始めよう! 前回の「資産管理の考え方」の図表には、「投資に回すのは、基本的には当面は使う予定のない余裕資金」と書きました。確かに正論としてはそれが妥当なのですが、そうすると「私は毎月のやり繰りがギリギリで、余裕資金なんてないわ」とか「投資はお金が貯まってから考えよう」という声が聞こえてきます。でもそれではいつまでたっても投資を始めることはできないので、何らかの工夫をして投資に回すお金を作り出すことを考えたいものです。 投資と聞くとまとまったお金がないとやれないも

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#7 |投資は必要か?

投資、する? しない? 今年になってから、スーパーなどでいつもとさして変わらない買物をしたつもりなのに、レジでの支払額の多さに驚くことがしばしばあり、そんなときに物価が上がったなぁ…と痛感するのですが、総務省の発表によれば、2024年3月の消費者物価指数は「生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数」の前年同月比で2.9%でした。つまりこの1年間で物価が2.9%上昇したわけです。 ではこの1年間の預貯金の金利の動きはどうかと見てみると、日銀のマイナス金利政策の解除をきっかけに

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#6 |敵対より連携を!社労士と税理士

はじめに 先般思いがけず、税理士会の支部研修で講演する機会をいただきました。 テーマは「これだけは知っておきたい!労働関係法の基礎知識」です。 税理士とのみ顧問契約を結んでいる事業所では、税理士さんは一番身近な相談相手として日ごろからさまざまな質問や相談を受けるようです。その際に、顧客の側には内容が税理士の業務の範囲内かどうかの意識はあまりなく、労務関係について尋ねられて回答に困ることもおありのようです。そこで研修担当者の中から「労務管理の基礎について浅く広く知識を得た

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#5 |ふるさと納税のメリットを受けられるのは、誰?

はじめに ふるさと納税は2008年に始まり、何回かの制度の見直しを経て今日に至りますが、その人気はますます高く、総務省の発表によると昨年度の寄付額は過去最高を更新したそうです。 今年の10月から自治体の経費の基準が厳格化され、利用者にとっては少し不利になった面もあるようですが、それでもこれから年末にかけて、ふるさと納税のコマーシャルがかまびすしく展開されることでしょう。 この熱気に水をさす意図は毛頭ありませんが、実は私はふるさと納税という制度があまり好きではなく、返礼

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#4 | 子のアルバイトが親の税負担を増やす⁉

はじめに 昨年、顧問先の社長のK氏からこんな相談がありました。 「大学生の息子がアルバイトをもっとたくさんやりたいと言っているのですが、僕の扶養の範囲を超えて働くとどのくらいの影響があるのですか?」 そこで私は、「Kさんは報酬が高い方ですからかなり税金が増えますよ。後で試算してから具体的な金額をお返事しますね」と答えました。 そのときは税金の話だけをしましたが、息子さんの収入次第では健康保険の扶養からも外れることになります。 そこで今回は、子(今回のコラムでは、アルバイ

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#3 |侮れない!住民税を意識する効果

住民税のしくみと特徴 今年の3月、個人事業主のNさんご夫妻の令和4年分の確定申告の結果、ともに所得税がゼロ円になったので、確定申告の控書類を届けたときにお二人にその件を報告しました(確定申告自体は税理士が行い、私は補助業務や連絡係をやっています)。 その後、5月下旬に住民税の通知書が届いたタイミングで、奥様から「うちは非課税世帯じゃなかったのですか?」と少し強い口調での質問がありました。これはどういうことでしょうか。 詳しい解説は後に回しますが、読者の皆様はご自身が年間ど

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#2 扶養している妻の高額療養費はどうなる?

被扶養者の高額療養費 今回の記事のきっかけは、あるFP仲間からのこんな質問です。 「夫は会社員で高所得者、妻は健康保険の扶養内でパート勤務のМさんご夫妻の事例です。妻が大病を患って多額の医療費がかかったのですが、高額療養費がほとんど支給されなくて、自己負担が驚くほど高額になったそうです。これって何とかならないのでしょうか?」

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年金・税金 わたしの相談事例 公開します-シーズン2|#1 雇用保険と退職後の賞与

雇用保険料率の変更 今回このテーマを取り上げるきっかけになったのは、知人のNさんから昨年12月にいただいたこんな質問です。 「私は9月30日に定年退職し、その後12月9日に最後の賞与の支給があったのですが、雇用保険料が天引きされていました。これっておかしくないですか?」 回答は、「間違いではありません。たとえ退職後でも、在職中の労働の対償として支給される賞与は雇用保険料の算定対象になります」です。 Nさんにそう答えた後で、次の2つの疑問が湧きました。 「雇用保険の料

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年金・税金 わたしの相談事例 公開します|#12 学生の期間と将来の年金額

◆再雇用で増える年金~経過的加算~ 今回は、学生の期間と将来の老齢年金の金額にまつわる質問事例を2つ取り上げます。   ひとつ目の事例は、定年が近づいた58歳のサラリーマンYさんからの、2年前の質問です。 「新聞に、再雇用で働くといくら年金が増えるかについて、社会保険労務士の人が『ねんきん定期便』を使って試算した過程と結果が載っていたのですが、読んでもよくわからないので、私の『ねんきん定期便』で試算してもらえませんか」とのこと。   こうした金額を知りたい方は、結構多いので

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年金・税金 わたしの相談事例 公開します|#11 入社月に退職したら社会保険料は

◆同月得喪(どうげつとくそう)とは? 最近は売り手市場が影響してか、短期間で転職を繰り返して、より良い条件の職場で働きたいと考える方も多いようで、せっかく入社してもあっけないほど早く退職してしまうケースがずいぶん増えたように感じるのは、私だけではないのではないでしょうか。 会社側はその方を採用するために手間も時間もかけ、場合によっては人材紹介料金も支払って期待を持って迎え入れるわけですから、退職の意思表示にほんとうにガックリされ、傍から見ていても何ともお気の毒で残念なこと

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