年金・税金 わたしの相談事例 公開します|#12 学生の期間と将来の年金額
◆再雇用で増える年金~経過的加算~
今回は、学生の期間と将来の老齢年金の金額にまつわる質問事例を2つ取り上げます。
ひとつ目の事例は、定年が近づいた58歳のサラリーマンYさんからの、2年前の質問です。
「新聞に、再雇用で働くといくら年金が増えるかについて、社会保険労務士の人が『ねんきん定期便』を使って試算した過程と結果が載っていたのですが、読んでもよくわからないので、私の『ねんきん定期便』で試算してもらえませんか」とのこと。
こうした金額を知りたい方は、結構多いのではないでしょうか。実際には年金事務所に行って相談していただくのが一番確実なのですが、現役世代はなかなか時間が取りにくいですし、せっかく毎年「ねんきん定期便」が送られてくるのですから、こんな風に活用できると良いと思います。
Yさんは年金についてある程度の知識はお持ちでしたが、経過的加算がなかなかわかりづらいようでした。それで、<図表1>のとおり試算結果を示し、さらにその説明を図解したもの(<図表2>)も一緒にお渡ししたところ、何とかご理解いただけたようでした。
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