見出し画像

健保連が定時総会、宮永会長「2025年問題、今年が正念場」(2024年2月15日)

健康保険組合連合会(健保連)は15日に総会を開き、令和6年度の事業計画や収支予算などを了承した。宮永俊一会長は、健保組合の財政が厳しい中、すべての団塊の世代が後期高齢者となる「2025年問題」を来年迎えることに対し、今年が正念場の年になると危機感を示した。

宮永会長(写真)は「健保組合にとっても今年は大変重要な年だ。2025年問題を来年に控え、全世代型の社会保障制度改革が本格的に進む年になる。令和6年度政府予算案には制度改革に伴い健保組合に対する支援策が盛り込まれている。だが、今後も高齢者に対する拠出金の増加が見込まれており、医療費も高い伸びが続いている。健保組合の財政は引き続き大変厳しい状況にあり、健保組合の2025年問題とも言える正念場の年だ。健保組合が解散される事態を防ぐため、組織をあげて対応する必要性を改めて強く感じている」と述べた。

マイナンバーカードと保険証の一体化については、「12月2日から保険証が廃止されマイナンバーカードと保険証の一体化が始まる。今後は加入者の方々が実際にマイナ保険証を利用しメリットを実感してもらう利用促進のフェーズへ移行する。オンライン資格確認等システムは医療DXの基盤となる重要なインフラであり、マイナンバーカードと保険証の一体化は、その第一歩となる。健保連はマイナ保険証の導入に向けて健保組合をしっかりとサポートしていく」と述べた。

また、国会で審議が予定されている、子ども・子育て支援法等改正案については、「社会保障の一翼を担う健保組合としても協力していかなくてはならない。しかし、現役世代の負担軽減に向けた徹底した歳出改革と既存予算の活用が前提になると考えている」と述べた。

関連記事


社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。