健保連が定時総会、かかりつけ医の制度・環境整備を最重点事項に(2月16日)
健保連は2月16日、定時総会を開き、令和5年度の事業計画や収支予算などを了承した。令和5年度の最重点事項として、全世代型社会保障構築に向けた改革における要請活動の展開やかかりつけ医の制度・環境整備、医療DXの推進などをあげている。
宮永俊一会長(写真)は、全世代型改革への対応について本部内での検討や関係審議会での意見表明、国会議員への要請活動などを紹介。その結果、今国会に提出された法案では「現役世代の負担軽減」「世代間・世代内の負担バランスの見直し」「負担能力に応じた見直し」の観点から持続可能な社会保障制度の構築を目指す内容となったことを評価した。一方、令和5年度の課題として「拠出金の増加、コロナをはじめとした医療費の増加が予想され、大変厳しい財政状況になることが見込まれている」と述べた。
かかりつけ医の制度整備については、昨年11月に健保連として議論の整理を発表したことに触れ、「医療提供体制の改革に関しては『必要な時に必要な医療を受けられるフリーアクセス』という考えの下、地域の医療機関が連携して、かかりつけ医機能を促していくとの方向性が示され、受診者である患者・国民の目線で歩みだしたところであり、『最終的なゴールではない』との認識のもと、さらなる取り組みを進めていかなければならない」と述べた。 医療DXについては、オンライン資格確認の原則義務化と電子処方箋の1月からの本格運用に触れ、「これらは医療DXの基盤につながるものであるため、引き続き、しっかりとした対応を求めていきたい」と述べた。
また、来年秋にマイナンバーカードと保険証の一体化による保険証廃止する政府の方針に対し、「健保連としても、この施策のメリットを認識しつつ、各健保組合とって期待と、一方で不安の多い施策でもあることから、みなさんと情報共有しながら対応を進めていきたい」と述べた。