2026年度からこども・子育て支援金制度を開始(2023年12月11日)
政府は11日のこども未来戦略会議に、「こども未来戦略」案を提示した。少子化対策の「加速化プラン」の安定財源確保に向けた「こども・子育て支援金制度」(支援金制度)は、2026(令和8)年度から開始する。年内に閣議決定する見通しだ。支援金制度の導入や全世代型社会保障制度改革推進の基本的考え方などを盛り込んだ法案を来年の通常国会に提出する方針。【社会保険旬報編集部】
「加速化プラン」の予算規模は3.6兆円程度。財源確保策として同プランが完了する2028年度までに、①既定予算の最大限の活用②歳出改革による公費節減③支援金制度の構築―を実施する。既定予算の最大限の活用では、こども・子育て拠出金など既定の保険料財源や、社会保障と税の一体改革の社会保障充実枠の執行残の活用などで、2028年度までに1.5兆円程度を確保する。
歳出改革では、「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」における医療・介護制度等の改革実現取組み、2028年度までに公費節減効果で1.1兆円程度の確保を図る。歳出改革と賃上げで実質的な社会保険負担軽減の効果を生じさせ、その範囲内で2026年度から段階的に2028年度にかけて支援金制度を構築し、2028年度に1.0兆円程度を確保する。
支援金制度は、医療保険者にこども・子育て支援納付金の納付をお願いし、医療保険者がその納付に充てる費用として、被保険者等から保険料とあわせて支援金を徴収する仕組み。
一方、安定財源確保までの間に財源不足が生じないよう「こども・子育て支援特例公債」を発行する。
写真出所:首相官邸ホームページ