健保連総会、制度改正に向けた提言内容を審議 高齢者医療制度の見直し等求める(2024年7月26日)
健保連は7月26日の定時総会で、令和8(2026)年度の制度改正に向けて今秋にも提言をまとめる考えを明らかにした。年齢区分の基準の引上げなど、高齢者医療制度や高額療養費制度の基準等の見直しを主張していく方針だ。
写真:定時総会で情勢報告を行う健保連の佐野雅宏会長代理=7月26日
健康保険に関する次の大幅な制度改正は令和8年度の実施が想定されるとし、そのためにも遅くとも来年の「骨太の方針」に見直し項目等を反映させることが必要になると指摘。そのため、会内の政策委員会が6月に審議・了承した①高齢者医療制度の見直し②高額療養費制度の基準等の見直し――の主張を示した。
高齢者医療制度では、支え手の拡大や応能負担を推進するため、①前期高齢者の範囲は65歳以上から70歳に引上げ②70歳から74歳の前期高齢者は原則3割負担③75歳から79歳の後期高齢者は原則2割負担④後期高齢者の現役並み所得者の範囲拡大――をあげた。
高額療養費については、平成30年8月から基準が見直されていないため、適用区分と自己負担限度額の見直しの検討が必要とした。
「応分の負担をお願いすることは不可欠」
佐野雅宏会長代理は、「現役世代の負担能力を軽減するためには、高齢者において負担能力のある人には応分の負担をお願いすることは不可欠だ。現在1割、2割の自己負担の人には2割、3割をお願いする必要がある。今の高齢者の年齢区分を引き上げることにもつなげてほしい」と述べた。