中医協で健保連が外来管理加算の廃止を主張、診療側は反発(2023年11月10日)
中医協総会は10日、2024年度診療報酬改定に向けて外来をテーマに議論した。支払側の健保連の松本真人委員は外来管理加算の廃止を主張し、診療側委員はこれに強く反発した。【社会保険旬報編集部】
松本委員は、かかりつけ医機能の制度整備の法整備がなされたことから、診療報酬におけるかかりつけ医機能の評価の整理を行う必要があると主張。外来管理加算は地域包括診療加算、認知症地域包括診療加算、生活習慣病管理料、特定疾患療養管理料と併算定可能であり、「評価としての基準も曖昧で、患者にとってわかりにくい」「評価の妥当性に疑問があり、廃止すべき」と主張した。
これに対して診療側委員は一斉に反発。日本医師会の長島公之委員は、「絶対に容認できない。そのようなことをすれば医療現場は医療提供ができなくなる」と訴えた。
日本慢性期医療協会の池端幸彦委員や日本医療法人協会の太田圭洋委員は共に、「発言にショックを受けた」と述べた。太田委員は特に、外来管理加算が処置等を行わない内科系の医師にとって意味のある診療報酬項目であることを説明した。