院内処方の医療機関の9割が「入手困難な医薬品ある」と回答 日医アンケート(2023年10月6日)
日本医師会は6日に会見を開き、医薬品の供給不足の緊急アンケートの結果(速報)について発表した。院内処方の医療機関の9割で入手困難な医薬品があると回答し、院外処方の医療機関でも4分の3が薬局から医薬品の在庫不足の連絡があることがわかった。入手・処方困難な医薬品をみると、「鎮咳剤」「去たん剤」などが多く、コロナやインフルエンザの影響がうかがえる。緊急アンケートは日医・地域医師会の会員を対象に、8月9日~9月30日にインターネットを通じて実施。6773件の回答があった。
院内処方の医療機関に入手困難な医薬品の有無を聞いたところ、90.2%が「ある」と回答。入手困難な医薬品の上位をみると、「メジコン錠」(鎮咳剤)、「トルリシティ皮下注」(ホルモン剤)、「オーグメンチン配合錠」(グラム陽性・陰性菌に作用)、「PL配合顆粒」(総合感冒剤)「フスコデ配合錠」(鎮咳剤)などがあがった。
また、院外処方の医療機関に院外薬局からの医薬品在庫不足の連絡の有無を聞いたところ、74.0%が「ある」と回答。処方困難な上位をみると、「メジコン錠」、「アスベリン錠」(鎮咳去たん剤)、「フスコデ配合錠」、「トルリシティ皮下注」、「アストミン錠」(鎮咳剤)などがあがった。
一方、院内処方における入手困難、院外処方における処方困難と回答した品目のうち、日薬連の調査においけメーカーが「通常出荷」と回答している品目もあり、医療現場の実態とのギャップがみられた。