長期収載品の調剤「特定薬剤管理指導加算3」は一定条件下で10月より前も算定可能(2024年6月18日)
厚労省は18日、令和6年度診療報酬の疑義解釈(その8)を発出した。調剤報酬に関しては、服薬管理指導料等に新設された「特定薬剤管理指導加算3」の取扱いを具体化した。長期収載品を選定療養で負担する仕組みが施行される令和6年10月1日より前であっても、患者への必要かつ十分な説明等を行った場合に同加算が算定可能であることを示した。
特定薬剤管理指導加算3は、調剤を行う患者が医薬品を選択するために必要な説明や指導を行った場合に算定できる。分類としては、医薬品リスク管理計画(RMP)資材を用いて説明した場合等の「イ」と、選定療養の対象となる先発医薬品を選択しようとする患者に対して説明を行った場合等の「ロ」がある。
今回の疑義解釈では、特定薬剤管理指導加算3のイまたはロについて、当該患者が継続して使用している医薬品に関して、薬剤師が重点的な服薬指導が必要と認め、算定要件を満たす説明および指導を行った場合、初回に限り算定できるとした。
また、長期収載品(後発医薬品のある先発医薬品)の処方や調剤について選定療養の仕組みが導入されることに関して、本制度が導入される令和6年10月1日より前の時点で「本制度の対象となる医薬品について患者に対して説明を行った場合、特定薬剤管理指導加算3のロは算定できるか」という問いに対して、医薬品の選択に係る情報が特に必要な患者に対し、必要かつ十分な説明を行えば算定可能であるとした。
なお、患者が支払う額の具体的な計算方法など、本制度に関する運用上の取扱いを今後さらに周知する予定としている。
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特定薬剤管理指導加算3については本書64ページ等に掲載しています。