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東総協と東振協が定期総会を開催 令和6年度事業を示す(2024年3月21日)

東京都総合健康保険組合協議会(東総協)と東京都総合組合保健施設振興協会(東振協)は3月21日、都内で定期総会を開催し、令和6年度の事業計画と予算を承認した。

東総協の森田章会長は挨拶で、会員86組合の令和6度予算編成の概要を説明した。収入面では保険料収入が賃上げを背景に対前年度比6.6%増加したが、支出面では2025年問題を背景に高齢者納付金が対前年度比5.3%増と急増した。医療費の増加傾向も相まって保険給付費は対前年度比7.2%増となっている状況を示した。

東京都総合健康保険組合協議会の森田章会長=2024年3月21日

森田会長は、「これにより9割を超える81組合が赤字予算で、経常赤字は1565億円となり、昨年に引き続き厳しい予算編成を強いられた」と強調。「保険料率を引き上げたのは8組合だが、大幅な準備金取り崩し等により保険料率の引き上げを回避しており、来年度以降の保険料率引き上げは必須と見込まれる組合が多い。実質保険料率約101.98‰からも厳しい財政運営が強いられていることがうかがえる」と述べた。

一方で東振協の柴﨑巳代二会長は、令和6年度の事業計画において中核をなす健康管理共同事業について、「生活習慣病予防健診等を円滑に推進するため、引き続き契約健診機関の拡充、および利便性の向上に努めていく」とした。また、「資材高騰に伴う健診費用の見直しなどに対応するため、会員組合の財政状況等を踏まえ適正な事務処理費用の見直しを検討していく」と述べた。

東京都総合組合保健施設振興協会の柴﨑巳代二会長=2024年3月21日

特定保健指導事業については「第4期特定保健指導に対応するプログラムに基づいた支援を提供し、終了率の向上に努めていく。リモートによる初回面接について、安定した指導品質と円滑な運用に努めていく」と発言した。また、平成24年から実施している公益目的支出計画について、当初の計画より2年早く令和6年度に完了する見込みであることが報告された。

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