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第4期特定健診・保健指導へ標準的プログラムを改訂(2023年3月31日)

厚労省は3月31日、「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」を公表した。令和6年度からの第4期特定健診・保健指導に向けて改訂したもので、3月29日の第4期特定健診・保健指導の見直しに関する検討会で了承された。特定保健指導にアウトカム評価の導入やICTの活用を盛り込むとともに、喫煙や飲酒などの質問項目・回答を見直している。

プログラムを了承した第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会=3月29日

令和6年度版の改訂については「標準的な健診・保健指導プログラム改訂に関するWG」の健診作業班と保健指導作業班がそれぞれ改訂作業を実施した。

特定健診の部分では、質問項目について喫煙・飲酒・保健指導に関する質問項目・回答選択肢の修正に伴う記載事項を改訂。最新の科学的知見やガイドライン等を踏まえるとともに、より現場で使いやすいよう「標準的な質問票の解説と留意事項」を改訂する。

健診項目については、中性脂肪の「保健指導判定値」及び「階層化に用いる標準的な数値基準」を随時採血時の値の追加に伴う記載事項を改訂する。フィードバック文例集を最新の科学的知見やガイドライン等を踏まえた改訂も行う。

受診勧奨判定値については、受診勧奨判定値を超えるレベルの場合に、直ちに服薬等の治療が開始されるという誤解を防ぐための注釈等の記載を追加するとともに、フィードバック文例集の活用がより一層進むような「標準的な健診・保健指導プログラム」の構成等を修正した。

また、健診受診者と医療関係者間の情報共有が円滑に進むことを支援するために、健診受診者が医療機関の受診や産業医との面接指導等に際して、持参できる文書(案)を掲載している。

主要達成目標の腹囲2cm・体重2kg減は180ポイントと設定

一方、特定保健指導の部分では、保健指導にアウトカム評価を導入することから、特定保健指導の成果を重視し、アウトカム評価を基本とする評価方法の導入に伴う記載事項を改訂する。180ポイントで特定保健指導終了とし、主要達成目標の腹囲2cm・体重2kg減は180ポイントと設定することに伴う記載事項を改訂。

腹囲2cm・体重2kg減が未達成の場合においては、対象者の行動変容等のアウトカムを評価し、プロセス評価と合わせて180pになる構造とすることに伴う記載事項を改訂する。

ICTを活用した特定保健指導を推進することを踏まえ、ICTを活用した特定保健指導を行うにあたっての留意点等の記載を追加する。特定保健指導の過程で効果的なアプリケーションソフトウェアの機能等についての記載も追加する。

特定保健指導の質向上のための取組みとしては、特定保健指導に関わる専門職の資質向上や特定保健指導の質の向上につなげていくための取組みに伴う「健診・保健指導の研修ガイドライン」等を修正する。

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