サブスぺ領域を広告可能とする具体的な基準を今後検討(2024年3月22日)
厚労省の医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会(尾形裕也分科会長)は3月22日、医師の専門医の広告に関する今後の検討方針を了承した。日本専門医機構が認定する19の基本診療領域の連動研修であるサブスペシャルティ領域の専門医の広告は基本的には「広告可能」とする一方で、その他のサブスペシャルティ領域の広告可能の是非を判断する具体的な基準は、今後の検討課題となっている。
サブスペシャルティ領域の専門医のうち、連動研修(15領域)については、「研修制度整備基準」「認定・更新基準」「専門医名称」が整ったものから、同分科会で個別に認めていく。
一方、その他のサブスペシャルティ領域を「広告可能」とするためには、「新たな判断基準」を必要とする。「新たな判断基準」は「国民へのわかりやすさ」「質の担保」「社会的・学術的意義」の観点で、今後、具体的な検討が行われる。専門医の名称と提供される医療の内容が広く国民に普及していることや、日本専門医機構の基準に準じていること、学術団体としての活動実績があることなどが条件となりそうだ。ただ、このような条件だけだと、「(経過措置として広告可能となっている56の学会認定専門医のように国民にとってわかりやすいとは言えない)専門医が乱立するかつての同じ状況が起こるだろう」(桐野髙明構成員・東京大学名誉教授)との懸念が出た。
医療情報ネットの愛称は「ナビイ」
同日の分科会ではまた、4月1日からスタートする医療機能情報提供制度の全国統一システム(医療情報ネット)の愛称が「ナビイ」になったことが報告された。
ナビゲーションの「ナビ」と医療の「イ」を組み合わせたという。厚労省は、国民への周知を促し、「ナビイ」の活用が広がることに期待を示した。