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#厚生労働省

ケアマネジャーを再び『憧れの職種』へ――第2回ケアマネ検討会を開催(2024年5月9日)

厚生労働省は5月9日、「第2回ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」を開催した。 今回は、ケアマネジメント関係者として、主に次の5つの団体よりヒアリングを実施した。 一般社団法人『民間事業者の質を高める』全国介護事業者協議会 社会福祉法人米寿会 一般社団法人全国介護事業者連盟 公益財団法人日本訪問看護財団 社会福祉法人川崎聖風福祉会 米寿会の根津賢謙参考人は、長崎県対馬市での島しょ部における取り組みを報告。離島におけるICTの活用として、法廷研修が完全にオ

業務範囲の明確化や経験・処遇のバランス確保を――第1回ケアマネ検討会を開催(2024年4月15日)

厚生労働省は4月15日、「第1回ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」を開催した。 この検討会は、令和4年12月20日に社会保障審議会介護保険部会が取りまとめた「介護保険制度の見直しに関する意見」を踏まえ、ケアマネジメントの質の向上および人材確保に向けた制度的・実務的な論点について包括的に検討を行うもの。 互選により埼玉県立大学の田中滋理事長が座長が選任され、ケアマネジャーの業務の在り方や人材確保・定着に向けた方策などについて議論した。 第1回では「ケアマネジメン

令和6年度障害福祉サービス等報酬改定、算定・基準通知やQ&Aを発出(3月29日)

厚生労働省は3月29日、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に関する通知・Q&Aを発出した。 これは障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいて3月下旬の改正見込みとされていたものであり、基準に関する命令・府令・省令は1月25日に、報酬に関する告示は3月15日に示されていた。 今回改正された内容は、厚生労働省のホームページ『令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について』に示されている。 ここでは、障害者総合支援法関連通知として、報酬に関する『障害者の日常生活及び社会生活

介護報酬算定告示・通知・Q&Aなどを発出、令和6年度改定の全容が明らかに(2024年3月15日)

厚生労働省は3月15日に、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示」(令和6年厚生労働省告示第86号)ほか関係する告示等を公布した。 これにより、令和6年度介護報酬改定における、居宅サービス・施設サービス・地域密着型サービス、居宅介護支援などすべてのサービスに関する、具体的な報酬算定の内容が明らかになった。 あわせて、算定に関する留意事項のほか、新たな介護職員等処遇改善加算や生産性向上推進体制加算、LIFE関連加算、リハ・栄養・口腔の一体

介護報酬改定議論に決着、4つの施行時期で実施へ(令和6年4月・6月・8月/令和7年8月)

厚生労働省は、1月15日に第238回社会保障審議会介護給付費分科会を、1月22日に第239回社会保障審議会介護給付費分科会を開催した。 第238回分科会では運営基準等に関する事項に係る諮問・答申が、第239回分科会では介護報酬改定案に係る諮問・答申が行われた。 指定基準等については、1月25日に省令が公布され、介護報酬改定係る内容についても現在パブリックコメントにかけられている(意見募集は2月21日まで)。 『令和6年度介護報酬改定に伴う関係告示の一部改正等に関する御意

多床室月8,000円相当一部老健・介護医療院に室料導入へ、居住費は日60円引き上げに――第237回介護給付費分科会(2023年12月27日)

厚生労働省は12月27日、第237回社会保障審議会介護給付費分科会を開催した。 令和6年度介護報酬改定の改定率のほか、介護報酬改定審議報告において「予算編成過程において検討する」としていた、「多床室の室料負担」および「基準費用額(居住費)」の見直しについて報告した。 改定率は+1.59%に、3年目の処遇改善は8年度予算時検討12月20日の予算大臣折衝を経て決定した、令和6年度の介護報酬改定率は、+1.59%。 その内訳は、介護職員の処遇改善分が+0.98%(令和6年6月

所得420万円以上は保険料乗率増へ、2割負担の範囲見直しは2026年度までに結論――第110回介護保険部会(2023年12月22日)

厚生労働省は12月22日、第110回社会保障審議会介護保険部会を開催。 給付と負担に関する内容や今後の介護保険法施行規則改正等について、報告が行われた。 保険料設定の多段階化、乗率0.285~2.4の13段階に給付と負担に関しては、「1号保険料負担のあり方」と「一定以上所得の判断基準」について報告が行われた。 「1号保険料負担のあり方」は、介護保険制度の持続可能性を確保する観点から、1号被保険者間での所得再配分機能を強化するもの。 国の定める標準段階を9段階から13段

診療報酬+0.88%で薬価・材料は▲1.0%、介護・障害はそれぞれ+1.59%・+1.12%に―各改定率を公表(2023年12月20日)

12月20日、厚生労働省は「診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬改定について」を公開。予算大臣折衝を踏まえた各改定率などを公表した。 診療報酬は+0.88%とする一方、薬価は▲0.97%・材料価格は▲0.02%。 介護報酬・障害福祉サービス等報酬はそれぞれ+1.59%・+1.12%となった。 医科・歯科・調剤はそれぞれプラス改定、医療現場のベースアップを図る診療報酬の改定率は+0.88%であり、令和6年度予算額は国費800億円程度。 その内訳は、次の4つに分類され

介護改定6月施行は「訪問看護」等4サービス、審議報告とりまとめへ――第236回介護給付費分科会(2023年12月18日)

厚生労働省は12月18日、第236回社会保障審議会介護給付費分科会を開催した。 前回に引き続き、令和6年度介護報酬改定に関する審議報告(案)について議論。案はおおむね了承され、今後厚生労働省のホームページに公表される見込みだ。 また、議論のなかで厚生労働省より施行時期に関する説明があり、「訪問看護」「訪問リハビリテーション」「居宅療養管理指導」「通所リハビリテーション」は6月施行、その他のサービスは4月施行とする方針が示された。 審議報告を了承、老健局長「改定率を踏まえ

新要件に経過措置・新処遇改善加算案の概要、ICT活用等の新加算などを紹介――第233回・第235回介護給付費分科会より

12月11日に開催された第235回社会保障審議会介護給付費分科会において、令和6年度介護報酬改定に関する審議報告(案)が示された。 このうち、【3】良質な介護サービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくりのうち、「介護職員の処遇改善」と「生産性の向上等を通じた働きやすい職場環境づくり」については、11月30日に開催された第233回分科会で議論された内容となっている。 今回は、過去の記事では取り上げていない第233回分科会の資料を交えて、この内容を紹介する。 (審議報

年内取りまとめに向け、介護報酬改定審議報告案が示される――第235回介護給付費分科会(2023年12月11日)

厚生労働省は12月11日、第235回社会保障審議会介護給付費分科会を開催。 令和6年度介護報酬改定に関する審議報告(案)が示され、議論した。 審議報告案は、10月11日の第227回分科会での「基本的な視点」と第228回から第234回までの論点・対応案や委員の意見をもとに整理したもの。 上記分科会については第233回を除き、過去の記事で紹介している。 メインとなる「令和6年度介護報酬改定の対応」の基本的視点は次の4つ。 これに【5】その他を加えた5つに分類され、対象とな

2割負担の範囲は結論出ず政府の検討へ、経営情報公表制度等の具体的要件も公表――第109回介護保険部会(2023年12月7日)

厚生労働省は12月7日、第109回社会保障審議会介護保険部会を開催し、「給付と負担」として残された「一定以上所得者の判断基準」について議論した。 また、「介護予防・日常生活支援総合事業の充実に向けた検討会」の中間整理・工程表のほか、改正介護保険法に対応した施行規則改正の内容などの改正法施行等に関する事項が報告された。 「部会の存在意義が問われる」一定以上所得者の範囲「異例な形」で幕引き自己負担を2割とする「一定以上所得者の判断基準」に関しては、「介護報酬改定での対応と合わ

LIFEへの提出頻度を最低3月に1回へ統一、高齢者虐待防止未実施は基本報酬を減算――第232回介護給付費分科会(2023年11月27日)〈後編〉

【1】認知症への対応力強化、【2】感染症への対応力強化、【3】業務継続に向けた取組の強化等、【4】LIFE、【5】口腔・栄養、【6】その他(高齢者虐待の防止、送迎)の6つが議題となった11月27日に第232回介護給付費分科会について、第234回介護給付費分科会(12月4日)の記事からさかのぼり、2回に分けて紹介。 この記事では後編として【4】から【6】を掲載する。 【4】LIFEフィードバックを充実、訪問系サービス等への関連加算対象拡大は見送る【4】LIFEでは、「入力項

認知症行動心理症状へのチームケアに新加算、BCP未策定は基本報酬の減算へ――第232回介護給付費分科会(2023年11月27日)〈前編〉

11月27日に第232回介護給付費分科会が開催され、【1】認知症への対応力強化、【2】感染症への対応力強化、【3】業務継続に向けた取組の強化等、【4】LIFE、【5】口腔・栄養、【6】その他(高齢者虐待の防止、送迎)の6つの議題について、それぞれの論点・対応案が示された。 すでに公開した第234回介護給付費分科会(12月4日開催)の記事からさかのぼり、2回に分けて内容を紹介。この記事では上記【1】から【3】について掲載する。 【1】認知症加算・認知症専門ケア加算の利用者割