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新しい年金時代

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#石渡登志喜

#41 夫死亡後の収入減見込みで遺族厚生年金は受給できるか

今回は、代表取締役を務めていた夫が死亡したケースです。夫は生前に体調を崩し、代わりに妻が代表取締役に就任しました。2年余りで夫は亡くなり、妻はその年の年末に代表取締役を退任して会社も退職する予定です。給与収入がなくなるため、収入減が見込まれます。こうしたケースで収入要件の「近い将来の収入減」が認められるかどうか、見ていきます。 老齢厚生年金受給者が死亡した場合の遺族厚生年金夫のA雄さんが死亡したとして、B子さんが遺族厚生年金の請求のため、年金事務所を訪れました。B子さんの持

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#40 DVによる別居と生計維持関係の認定

今回は、夫死亡時に別居していた妻が遺族厚生年金を請求したケースです。別居の理由が夫の暴力から逃れるためなので、音信・訪問はなく経済的援助もありません。こうした場合の生計維持関係をどう認定するのか、事例を通じてご紹介します。 年金受給中の夫のA雄さんが死亡したとのことで、B子さんが年金事務所に遺族厚生年金の請求に来所されました。A雄さんとB子さんは住民票上の住所が異なっているため、生計維持関係を確認する必要があります。当日は請求に必要な添付書類を説明し、「年金請求書(国民年金

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#39 別施設で暮らす高齢夫婦の遺族厚生年金

今回は、妻が要介護となり特別養護老人ホームに入居し、その後、夫も認知症が進んでグループホームに入居してそのまま亡くなった事例です。夫婦は別世帯となっており、それぞれが自分の年金で施設の費用を賄っていました。しかし、夫婦関係が破綻したわけではありません。 このような高齢夫婦の生活形態は通常のかたちの1つと言えますが、一方が亡くなったときに、遺族年金においてどう判断されるのか、ご紹介します。 年金受給者の夫婦が別々の施設に入居夫のA夫さんが死亡したとのことで、妻のB子さんが妹と

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#36 行方不明後に死亡が確認された場合の遺族厚生年金の受給権

石渡 登志喜(いしわた・としき)/社会保険労務士・年金アドバイザー 今回は行方不明になった夫が1月後に遺体で発見されたケースです。行方不明になった日から死亡日までの生計維持・生計同一関係をどのように認定するかがポイントです。 夫が散歩に出かけて行方不明に夫のAさんが行方不明となり、約1月後に発見されたときには死亡が確認されたとのことで、妻のB子さんが遺族厚生年金の請求のために年金事務所に来所されました。 B子さんの持参資料や記録によると、Aさんは厚生年金被保険者期間が3

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#35 別居中の事実婚配偶者が遺族厚生年金を受給できたケース

石渡 登志喜(いしわた・としき)/社会保険労務士・年金アドバイザー 今回は、別居・離婚の理由が夫の精神病だったケースです。離婚後も経済的な援助や音信が継続しており、子どもの独立後の再婚を約束していました。こうしたことから遺族厚生年金が支給された事例です。では、具体的に見ていきましょう。

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#34 DV被害による別居のときの遺族厚生年金の受給権について

今回は、夫死亡時の別居の理由が夫の暴力だったケースです。DV被害を受けていても婚姻解消の意思は認められず、経済的な援助や音信があったことから、生計維持関係があったと認められました。では、具体的に見ていきましょう。 4年近く別居中の夫が死亡し、遺族厚生年金を請求A子さんが夫のBさんが年金受給に死亡したとのことで、遺族厚生年金の請求手続きに来所されました。 厚生年金保険法第58条第1項第4号には、老齢厚生年金の受給権者が死亡したときは、その者の遺族に遺族厚生年金が支給されると

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#33 離婚後の内縁関係における遺族厚生年金の受給について

今回は、別居を経て離婚後、内縁関係にあった夫が死亡し、妻が遺族厚生年金の請求に訪れたケースです。このケースでは離婚前から別居しており、その内縁関係が事実婚関係と認められるか、また生計維持関係があるか、がポイントです。

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#32 妻の収入が夫死亡直後に減額となったケース

今回は、夫の生前には妻が高収入で、夫の死亡直後に妻の収入が大幅に減額となったケースです。妻は夫の生前、夫に代わり社長に就任し、夫が死亡後、すぐに社長を辞任しました。これにより収入が大幅に減額となり、収入要件の基準額未満となりました。ポイントは、夫の死亡日において、妻の収入減が予見できたかどうか、です。 ケースによっては、死亡日において近い将来の収入減が予見できる、とされる場合もあります。では、今回のケースを詳しく見ていきましょう。 夫死亡当時、妻の前年収入は900万円夫であ

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#31 高収入の夫に扶養される妻は、長男死亡による遺族厚生年金を受給できるか

今回は、会社勤務の長男が転勤先で死亡し、その母親が遺族厚生年金を請求したケースです。父親は会社役員で年収が1300万円あり、母親と同居しています。母親は当然、父親の被扶養者であり、同時に転勤先の長男との生計維持関係が認められるかどうかがポイントとなります。 厚生年金保険の被保険者であった息子のA介さんが死亡したとのことで、その母であるB子さんが遺族厚生年金の相談のため年金事務所に来所されました。加入歴等の記録とB子さんの持参した戸籍謄本等によると、B子さんには夫C雄さんがお

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#30 本妻のいない事実婚の夫が死亡し、遺族厚生年金を受給できたケース

今回は戸籍上の妻が15年前に死亡している、事実婚の妻のケースです。重婚的内縁関係ではないので、亡夫との事実婚関係と生計維持関係が認められれば、遺族年金を受給することができます。今回のケースは、事実婚関係にある夫と住民票上の住所が異なっていました。そうした場合であっても、申立書の記述から、ていねいに事実関係を洗い出すことが肝要です。 遺族厚生年金が支給される死亡者と遺族の条件内縁の夫、A男さんが病死したとのことで、B子さんはC子さん(A男さんと死亡した元妻の子)と一緒に遺族厚

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#29 繰下げ待機中に夫が死亡、未支給年金を離婚後内縁の妻は請求できるか

今回は、夫が老齢基礎年金及び老齢厚生年金の繰下げ待機期間中に死亡したケースです。妻は年収が1000万円あり、その夫といったん離婚し、離婚後も同居していた「離婚後内縁」の妻です。夫が繰下げていた年金を妻は未支給年金として請求できますが、年収1000万円の離婚後内縁の妻が未支給年金を請求できるかどうか、見ていきます。 繰下げ待機中の老齢年金は未支給年金として扱われる内縁の夫であるA男さんが死亡したとのことで、B子さんが年金事務所に来されました。A男さんは老齢基礎年金及び老齢厚生

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#28 不動産士業で社長の夫が死亡~取締役の妻は遺族厚生年金を受給できるか

今回は、不動産鑑定士・宅地建物取引主任者の資格を持ち、不動産業の会社を経営していた夫が死亡したケースをご紹介します。妻はこの会社の取締役として、遺族厚生年金の収入要件の基準額以上の年収がありました。ポイントは、夫の死亡による妻の減収が認められるかどうかです。 厚生年金保険の被保険者であったA雄さんが亡くなったとのことで、妻であるB子さんが遺族厚生年金の裁定請求に年金事務所に来所されました。 厚生年金保険の被保険者が死亡したとき、死亡者の遺族に遺族厚生年金が支給されます。遺

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遺族年金のしくみと手続~詳細版|#20別居中の夫が亡くなった場合に妻が遺族年金を受給するには

今回は、夫が亡くなった時点で夫婦が別居していた事例です。夫の借金のトラブルが家族に及ばないよう、夫婦はいったん離婚して別居しました。その後、借金トラブルが落ち着き、夫婦は再婚しましたが、二人は同居せずに別々に暮らしていました。妻が夫の死亡時に別居している場合、夫との生計維持関係が認められるかどうかが、問題です。妻の提出した「申立書」等から、どのように生計維持関係を判断したのか、ご紹介します。   戸籍上の妻が夫死亡時に別居していた場合 老齢厚生年金の受給権者であった夫のA

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#27 遺族厚生年金の請求が認められた内縁の妻のケース

今回は、前回とは逆に内縁の妻と亡夫との生計維持関係が明らかだったケースです。内縁の妻に遺族厚生年金の受給権が認められるためには、戸籍上の妻と亡夫との「婚姻関係が実体を全く失ったもの」となっていることが必要で、これが本ケースのポイントです。今回は、「婚姻関係が実体を全く失ったもの」とはどういう状態なのかを中心に見ていきます。  内縁の妻からの遺族厚生年金の請求老齢厚生年金受給者のA雄さんが死亡したとのことで、内縁の妻というC子さんが年金事務所に遺族厚生年金の請求に来所しました

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