見出し画像

#35 別居中の事実婚配偶者が遺族厚生年金を受給できたケース

石渡 登志喜(いしわた・としき)/社会保険労務士・年金アドバイザー

今回は、別居・離婚の理由が夫の精神病だったケースです。離婚後も経済的な援助や音信が継続しており、子どもの独立後の再婚を約束していました。こうしたことから遺族厚生年金が支給された事例です。では、具体的に見ていきましょう。


【事例概要】
死亡者:A夫さん(昭和38年7月10日生まれ:60歳/会社員)
・平成10年6月30日、B子さんと婚姻
・平成14年5月10日、長男Cさんをもうける
・平成26年11月15日、精神病のため家族と別居(M市からN市へ転居)
・平成30年10月10日、B子さんと協議離婚
・令和6年2月4日、死亡
 
請求者: B子さん(昭和48年6月3日生まれ:50歳)
・平成10年6月30日、A夫さんと婚姻
・平成14年5月10日、長男Cさんをもうける
・平成26年11月15日、A夫さんが転居する
・平成30年10月10日、A夫さんと協議離婚(M市からP市へ転居)
・令和6年2月13日、年金事務所へ来所

ここから先は

3,162字 / 2画像

¥ 100

社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。