見出し画像

柔整・あはき療養費 令和6年度改定率はプラス0.26%(2024年4月26日)

社会保障審議会医療保険部会の「柔道整復療養費検討専門委員会」(遠藤久夫委員長)と「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」(同)は4月26日、令和6年度料金改定案について了承した。柔整・あはきの療養費の令和6年度改定率は、いずれもプラス0.26%となった。診療報酬改定の医科の改定率(プラス0.52%)の水準となる。

柔整・あはき療養費専門委員会が改定案を了承

令和6年度療養費の改定は、物価高騰や賃上げに対応するとともに、柔整では明細書交付義務化対象の拡大や長期・頻回受療の料金適正化、あはきでは往療料の距離加算の廃止や訪問施術料の創設などの見直しを図る。

施行は6月1日だが、柔整の明細書交付義務化対象施術所の拡大やあはきの往療料見直しなどは周知期間や準備期間を踏まえて10月1日施行とする。

明細書交付義務化対象を拡大

柔整療養費検討専門委員会は、令和6年度料金改定案を了承した。

前回令和4年度改定において引き続きの課題とされた明細書交付義務化対象の拡大や患者単位での償還払いを可能とする類型に「長期かつ頻回の受療」を追加することをはじめ、物価高騰や賃上げなどに対応していくため、所要の料金項目を引き上げるとともに、長期・頻回受療の料金の適正化を拡大する。

訪問施術料を創設、距離加算を廃止

柔整療養費検討専門委員会に続いて開かれた、あはき療養費検討専門委員会は、令和6年度料金改定案を了承した。

前回改定で引き続き検討とされていた、往療料の距離加算の廃止、離島・中山間地等の地域の加算の創設、往療料の見直しがなされ、訪問施術料が創設される。

また、料金包括化の推進、同一日・同一建物への施術等の課題や、現下の物価高騰、他産業や医療・介護分野における賃上げの動向、医療DXへの対応といった課題に対応するため、所要の料金体系を整備するとともに、所定の引上げを実施するなど大幅な改定となった。訪問施術料、特別地域加算、往療料の見直しは10月1日施行となる。

※料金や各団体の意見などは社会保険旬報№2927(2024年5月11日)「動向」でお伝えしております。

関連記事


社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。