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あはき療養費の改定を議論 料金包括化提案も保険者側が反対(2月22日)

社会保障審議会医療保険部会のあん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会は2月22日、令和4年度改定について議論した。療養費の適正な支給に向けて、基本的な考え方を整理した。

厚労省は、往療料の距離加算を廃止し、施術料や往療料に評価を振り替える考えを示した。加えて、介護保険の特別地域訪問介護加算等を参考に、離島や中山間地等の地域に係る往療料の加算を創設するとした。保険者側の委員からは、往療料の距離加算廃止は評価する一方、「事業所の所在地によって加算するのはいかがなものか。往療料ではなく施術料に加算すべき」との意見があがった。

また、マッサージの施術料について、施術部位数に応じた報酬から包括料金への移行を提案。厚労省は、「患者負担を考慮せず必要に応じた部位数の施術を行うとともに、必要な場合に非麻痺側等の患部以外にも施術を行いやすくするのが目的」と説明した。施術者側の委員は賛成する一方、保険者側は「医師の同意に基づく施術が行われるなか、包括化が何を目的にしているかわからない」、「症状が認められない部位への施術に対し、保険給付を行うのは反対。医学的根拠が少なく、エビデンスを収集して議論を深める必要がある」と強く反対した。

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