日慢協の橋本会長が6年度改定で見解、回リハ病棟の質の低下と経営悪化を懸念(2024年3月14日)
日本慢性期医療協会の橋本康子会長は14日の会見で、令和6年度診療報酬改定について見解を示した。医療機関の運営にはマイナス改定であり、回復期リハビリテーション病棟では診療報酬の見直し・廃止から質の低下と経営悪化が懸念されると報告した。
橋本会長は令和6年度診療報酬改定について、処遇改善と入院基本料はプラス改定となる一方で、処遇改善以外はマイナス改定であり、昨今の物価高をうけ今後の収益減が見込まれることから、「質の向上だけでなく施設の維持さえ困難になることが懸念される」と述べた。
また、回リハ病棟に関する次の改定項目に触れた。
運動器リハビリテーション料の算定単位数の見直し:▲555点/日(3単位×185点)
体制強化加算の廃止:▲200点/日
リハビリテーション総合計画評価料の廃止:▲300点/月
橋本会長はこれらの見直しの結果、従来のような手厚いリハビリ体制の維持が難しくなる可能性があることを指摘し、医師・セラピストを⼿厚く配置してきた病棟ほど経営悪化が懸念されるとした。
6年度改定による回リハ病棟の経営課題は「診療単価減少と病棟スタッフの再配置」と分析。今後の対応策として、「既存の算定率が低い加算の取得や在宅支援の充実に注力していく方針だ」とした。