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年金時代

年金実務に携わる皆さまに、公的年金等を中心とした制度改正の動向や実務情報をお届けします。
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#事例でみる障害年金請求の勘所

#10 遷延性植物状態による請求

 日本人の死因上位3つ(いわゆる三大疾病)は、がん、心疾患、脳血管疾患です。これら三大疾病は、死亡の原因になる他、障害状態になる可能性もある疾病です。特に、脳にダメージを与える疾病は、肢体麻痺や高次脳機能障害に陥り、障害状態になる可能性が高くなりますので、脳血管疾患はもちろんのこと、がんであれば脳腫瘍、心疾患であれば、心停止による脳への酸素供給不足により、脳が大きなダメージを受け、障害状態になることも多い事例です。そのダメージの部分が、大脳(思考と行動を制御する部分の脳)と呼

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#9 化学物質過敏症による請求

 障害年金の受給者は、年々増加傾向にあり、令和元年度末でおよそ216万人いるとされています。また、傷病別の受給者の内訳は公表されていませんが、精神による障害によって、障害年金を受給される方が増えているとも言われています。ストレス社会を反映したものか、まさに現代における特徴的な傾向ですが、実は、昨今、事例が増えていると思われる傷病があります。  それは、自己免疫疾患です。これは、免疫が異常反応して、自身の身体組織を攻撃してしまうという疾患です。代表的な傷病として、「関節リウマチ

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事例でみる障害年金請求の勘所|#6 脳梗塞による請求事例

  脳梗塞等の脳疾患は、およそ40歳代から発症のリスクが高まっていき、50歳代から60歳代にかけてピークを迎えます。日本の傷病別死因では、例年3位か4位に位置づけされ死亡率の高い傷病ではありますが、一命は取りとめたとしても、高確率で後遺症が残る傷病でもあります。  この後遺症が重い症状ですと、障害状態となってきますので、障害年金の請求も考慮に入れなければなりません。今回は、脳梗塞により重たい後遺症が残ってしまった方における障害年金請求の事例を検証していきます。

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事例でみる障害年金請求の勘所|#5 統合失調症による請求事例

 統合失調症とは、心や考えをバランスよく保つことができず、そのため、自身の気分や行動をうまくコントロールすることができず、人間関係などに悪影響が出る傷病です。具体的には、悪口を言われたわけでもないのに、そう思ってしまう等の幻覚や妄想、または意欲や感情表現力の低下が症状としてあります。  このような症状が出現すれば、当然、労働や日常生活にも支障が出てきます。しかし、実際、どのくらい支障が出ているかは、本人にしかわからず、数値的なものでその症状の重さを計ることができません。  こ

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事例でみる障害年金請求の勘所|#4 発達障害による請求事例

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事例でみる障害年金請求の勘所|#3 20歳前に初診日がある障害基礎年金の請求

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事例でみる障害年金請求の勘所|#2 人工透析による請求事例

事例●人工透析開始により障害年金を請求 では、事例に基づいて、相談形式で具体的に検証していきましょう。今回の事例は、人工透析を開始したことにより、障害年金の請求を希望されている方からのご相談です。どのように進めていけばよいか、必要書類はなにかを、初診日に注意を払いながらご案内しましょう。相談者のステータスは次の通りです。

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事例でみる障害年金請求の勘所|#1 ペースメーカー装着による請求事例

障害年金請求に必要な基本的書類 障害年金の請求に必要となる基本的書類は、障害年金請求書のほかに、次の3つの書類があります。 ⑴受診状況等証明書  受診状況等証明書(以下「受証」と言います。)は、障害の原因となった傷病により、初めて医療機関を受診した日を証明するものです。初診日証明とも言います。この書類により初診日が定められ、納付要件の判定やその時加入していた年金制度により、障害厚生年金か障害基礎年金かが決まります。ただし、様式に中に初診までの経緯等を記載する欄がありますが

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