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特定疾患療養管理料の対象から糖尿病・脂質異常症・高血圧を除外――中医協の短冊で示す(2024年1月26日)

厚生労働省は1月26日の中医協総会に、令和6年度診療報酬改定に向けた「個別改定項目について」(いわゆる「短冊」)を提示した。特定疾患療養管理料の対象疾患から、糖尿病・脂質異常症・高血圧を除外することなどが示された。

昨年12月の大臣折衝で決められた「生活習慣病を中心とした管理料、処方箋料等の再編等の効率化・適正化」による改定率▲0.25%について、中医協の「これまでの議論の整理」(1月12日)では、「生活習慣病に対する質の高い疾病管理を推進する観点から、生活習慣病管理料について要件及び評価を見直すとともに、特定疾患療養管理料について対象患者を見直す」などとされていた。

これを受け、今回の「短冊」で特定疾患療養管理料については、「B000特定疾患療養管理料の対象疾患から、生活習慣病である糖尿病、脂質異常症及び高血圧を除外する」とした。また、「F100処方料及びF400処方箋料の特定疾患処方管理加算についても同様」と明示された。

具体的な診療報酬点数表の変更点としては、特掲診療料の施設基準等(告示)の「別表第一」から、「糖尿病」と「高血圧性疾患」が削除される見込み。また、「リポ蛋白代謝障害及びその他の脂(質)血症」が「リポ蛋白代謝障害及びその他の脂(質)血症(家族性高コレステロール血症等の遺伝性疾患に限る。)」とされる。

診療側の長島委員は、「単に除外するだけでなく、慢性腎臓病、高尿酸血症、関節リウマチ、更年期障害、慢性副鼻腔炎、白内障、また、最近課題となっている様々な疾患などにも対象疾患を拡大すべき」と要望した。

なお、処方料および処方箋料の特定疾患処方管理加算1は廃止され、特定疾患処方管理加算2の評価が見直される。さらに、特定疾患処方管理加算2については、リフィル処方箋を発行した場合も算定が可能となる。


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