新たな地域医療構想等に関する検討会が初会合 2040年頃を見据えた構想に(2024年3月29日)
厚労省は3月29日、「新たな地域医療構想等に関する検討会」の初会合を開催した。現行の地域医療構想が2025年までの取組であることから、新たな地域医療構想について、2040年頃を見据え、医療・介護の複合ニーズを抱える85歳以上人口の増大や現役世代の減少に対応できるよう、病院のみならず、かかりつけ医機能や在宅医療、医療・介護連携等を含め、地域の医療提供体制全体の地域医療構想として検討する。座長には、遠藤久夫・学習院大学教授が選出された。
検討事項は、①新たな地域医療構想の策定及び施策の実施に必要な事項②医師偏在対策に関する事項(医師養成過程を通じた対策を除く)③その他本検討会が必要と認めた事項となっている。
今後、構成員からのヒアリングを含め、1巡目の議論を行い、秋までに中間まとめを行う。その後2巡目の議論を行い、年末に最終まとめをする。
同日は構成員による自由討議が行われ、次のような意見が出た。
「2040年にかけて現役世代が減少する中で、医療・介護のニーズを有する高齢者が増加する。効率的な医療機関の運営を考えないと成り立たない」
「病院の病床稼働率がコロナ後も戻っていない。今後の高齢者の受療率の変化を考える必要がある」
「これまでの地域医療構想は病床中心だったが、在宅医療・介護需要を含めた構想を考える必要がある」
「人材の確保が大きな制約条件となる」
「医療機能別の病床や在宅医療・介護の需要について試算により過不足を明確にする必要がある」