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令和6年能登半島地震の被災者に厚生年金保険料等の延長後の納期限を広報

 日本年金機構は6月14日、令和6年能登半島地震により被災された事業主、船舶所有者に対して、「厚生年金保険料等の延長後の納期限」「厚生年金保険料等の口座振替の再開」「今後の厚生年金保険料等の納付及び納付の猶予制度」について、機構ホームページを通じて広報した。

 令和6年能登半島地震により、令和5年11月分から令和6年5月分の厚生年金保険料等の納期限が延長されていたが、延長後の納期限が令和6年7月31日と定められ、納期限延長の対象となった地域の事業主に伝えられた。対象地域は、石川県金沢市、白山市、野々市市、かほく市、河北郡津幡町、河北郡内灘町、小松市、加賀市、能美市、能美郡川北町、羽咋市、羽咋郡宝達志水町、鹿島郡中能登町、及び富山県全域。

 対象となる事業主、船舶所有者は、令和5年11月分から令和6年5月分の厚生年金保険料等を納入告知書により、令和6年7月31日までに金融機関等の窓口で納付する。なお、令和6年6月分以降の納期限は、通常通り納付対象月の翌月末日となる。令和6月6月分の納入告知書は7月下旬に事業所に送られてくるので、それに保険料額を添えて7月31日までに納める。

 また、上記の対象地域については、納期限が延長されている間、厚生年金保険料等の口座振替による納付が停止されていたが、令和6年6月分以降の保険料については、令和6年7月31日に口座振替を再開する。その場合も、口座振替再開前の厚生年金保険料等及び口座振替ができなかった厚生年金保険料等については、納入告知書による納付が必要となる。

 令和6年能登半島地震の影響により厚生年金保険料等の納付が困難な場合は、管轄の年金事務所に申請書等を提出して認められれば、保険料納付の猶予制度を受けられる。納付の猶予を受けた場合は、猶予期間内において、滞納処分の執行を受けず、延納金の全部または一部が免除される。災害による納付の猶予は、災害がやんだ日(原則として令和6年5月31日)から2月以内に申請する必要があることから、申請期限は令和6年7月31日となる。

 また、通常の納付の猶予は、猶予に該当する事実の発生後速やかに申請する必要がある。災害により事業が悪化等して、一時的に保険料を納付することが困難であると認められる場合は、その納付困難な金額を限度として、1年以内に限り保険料納付の猶予が認められる。

日本年金機構ホームページ:厚生年金保険料等の納付の猶予

令和6年能登半島地震による富山県と石川県の一部地域における労働保険料、障害者雇用納付金などの申告・納期限の延長後の期限を7月31日と決定

 厚生労働省は6月14日、令和6年能登半島地震の発生に伴い、下記の適用対象地域で延長してきた労働保険料や障害者雇用納付金などの申告・納期限について、延長後の期限を7月31日と決定したと発表した。ただし、今回決定した7月31日の期限後でも、この期限までに労働保険料などを納めることが困難な事業主については、申請すると納期限がさらに延長できる場合があるとしている。

 適用対象地域は、富山県全域、及び石川県金沢市、小松市、加賀市、羽咋市、かほく市、白山市、能美市、野々市市、能美郡川北町、河北郡津幡町・内灘町、羽咋郡宝達志水町、鹿島郡中能登町。なお、石川県七尾市、輪島市、珠洲市、羽咋郡志賀町、鳳珠郡穴水町・能登町の申告・納期限については、別途決定するとしている。

 対象となる労働保険料、障害者雇用納付金などは、令和6年1月1日から同年7月30日までに申告・納期限が来る労働保険料、一般拠出金、障害者雇用納付金となる。

 厚生労働省では、労働保険料についての詳細は、事業所の所在地を管轄する都道府県労働局か労働基準監督署に、また、障害者雇用納付金の詳細は、事務所の所在地を管轄する都道府県労働局か、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に問い合わせるよう呼びかけている。

厚生労働省ホームページ:被災された事業主の皆様へ事業主の皆様へ


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