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事業所の電子申請利用割合は86.3%――第73回年金事業管理部会

ねんきんネットのマイナポータル経由利用者は大幅増加

厚生労働省の社会保障審議会年金事業管理部会(部会長=松山遙・弁護士)は6月5日、日本年金機構の令和5年度業務実績及び第3期中期目標期間の業務実績案について報告を受けた。機構では、マイナポータルとねんきんネットを活用し、令和5年9月に扶養親族等申告書の簡易な電子申請を開始。その結果、令和6年3月末時点で約26万人が電子申請により申告書を提出。また、一部の老齢年金請求書や受取機関変更届等の簡易な電子申請の令和6年度からの開始に向けた準備を実施している。

ねんきんネットの利用者拡大に向け、サービスの拡充やリーフレットの配布、説明会を実施するなど利用勧奨の取組を推進した結果、ねんきんネットの利用者は、令和6年3月末で1,098万人となり、令和元年度末と比較して520万人増加。また、マイナポータル経由での利用者は令和4年度から245万人増の461万人と大幅に増加し、ねんきんネットの全利用者のほぼ半数まで拡大した。

適用拡大の趣旨や手続きを周知

令和6年10月からスタートする適用拡大については、被保険者数51人以上規模の企業まで対象事業所が拡大するため、新たに適用拡大の対象となる可能性のある約5万2,000事業所のうち4万3,210事業所に令和5年10月から事前の周知及びヒアリングによる確認を実施。令和5年12月には約5万2,000事業所に適用拡大ガイドブック及びリーフレット等を送付した。また、事業主や従業員に制度改正の趣旨や必要な手続を周知するため、令和5年度も対象事業所への説明会・個別相談に社会保険労務士等の専門家を派遣した。

事業所における電子申請については、これまで重点的に利用勧奨を行ってきた未実施の事業所だけでなく、一部の届書を電子申請しているといった利用環境が整っている事業所に対して重点的な利用勧奨を行った。この結果、令和5年度における資本金1億円超の事業所による電子申請利用割合は95.4%(令和元年度比+52.3ポイント)、被保険者51人以上規模の事業所における電子申請利用割合は84.1%(令和元年度比+52.3ポイント)となり、合計の電子申請利用割合は86.3%となった。また、令和5年度の主要7届書の電子申請の割合は、令和元年度の23.9%から70.4%までに上昇した。

源泉徴収票等の電子送付サービス利用は30万件超

国民年金の簡易な電子申請については、免除対象者への個別勧奨や、学生向け年金セミナーやハローワークでの説明会等を実施した結果、令和5年度末の国民年金保険料学生納付特例申請書は12.7%(前年度比+8.1ポイント)となる等、大きく向上した。

社会保険料(国民年金保険料)控除証明書と公的年金等の源泉徴収票を電子送付するサービスについては、令和5年度末までの電子送付サービス利用登録者が社会保険料(国民年金保険料)控除証明書で30万6,928件、公的年金等の源泉徴収票で30万5,268件となった。

委員からは、適用拡大の周知について加入するメリットを説明しているかどうかという質問が出た。機構は、適用拡大ガイドブックやリーフレットなどを用いて加入メリットを含めた説明を行っているとし、その効果については今後調査して報告するとしている。また、国民年金保険料については、近年ネットバンクやスマホ決済などの選択肢を増やしているが、確実な納付に結び付きやすい口座振替やクレジットカードによる納付も今後利用が伸びるように努めたほうがいいという意見などがあった。機構は、今回出された委員からの意見を踏まえて案を修正し、次回も意見を求める予定だ。


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