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障害福祉サービス等の収支差率は5.3% 前回調査をわずかに上回る(2023年11月15日)

厚生労働省は11月15日、障害福祉サービス等報酬検討チームに「令和5年障害福祉サービス等経営実態調査」の結果を示した。障害福祉サービス・障害児支援の事業所や施設の令和4年度決算をまとめたものであり、次期報酬改定の基礎資料とする。

全サービスの収支差率は5.3%であり、前回令和2年調査の5.0%を上回った。一般的に収支差率は高いほど安定した財政状態にあることを意味する。
厚生労働省はこの結果について、事業所の経営努力の成果や処遇改善の効果が一定程度あらわれているものとした。

明治大学教授の石津寿惠アドバイザーはこの調査結果について、収益は設立主体ごとに大きく異なっており、平均がすべてを表しているとはいえないと指摘。法人本部との繰入れ・繰出しなどについても慎重に見ていく必要があるとした。

また、兵庫県立大学大学院教授の井出健二郎アドバイザーは、収支差率の改善に寄与した減価償却費の減少は設備投資を控えていることの表れであり、稼ぎが減っているのに収支差が増えている「減収増益」だと指摘した。

アドバイザーからはそのほか、人件費の節約が事業所の大きな負担となっているといった意見もあがった。


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