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出生数は初の80万人割れで過去最少――令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)

厚生労働省は6月2日、令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)を公表した。令和4年の出生数は7年連続の減少となり、明治32年の統計開始以来過去最少となる77万747人で、前年より4万875人減少。初めて80万人を割る結果となった。
合計特殊出生率は、平成17年と同率の1.26となり、前年の1.30よりも低下した。母親の年齢別に内訳を見ると25歳~29歳で減少幅が大きかった。

死亡数は、2年連続の増加で過去最多となる156万8,961人となり、前年より12万9,105人増加した。
死亡数を死因順位別に見ると、第1位は昭和56年以降死因順位第1位となっている「悪性新生物(腫瘍)」で38万5,787人で、全死亡者のうち24.6%を占める結果となっている。第2位は昭和60年に脳血管疾患にかわって第2位となっている「心疾患」で23万2,879万人となり、全死亡者のうち14.8%を占めている。第3位は、昭和22年をピークに低下傾向が続いたものの平成13年以降上昇している「老衰」で17万9,524人となり、全死亡者のうち11.4%を占めた。

この結果、出生数と死亡数の差である自然増減数はマイナス79万8,214人で、前年より16万9,980人減少し、16年連続で減少した。

婚姻件数は50万4,878組で前年より3,740組増加し、3年ぶりの増加となった。一方、離婚件数は17万9,096組で前年より5,288組の減少となり、3年連続で減少した。厚労省は、婚姻件数が増加したことについて、新型コロナウイルス感染症の拡大が落ち着きを見せたことによる影響を示唆したほか、婚姻が出生と相関していることから婚姻件数が増加すれば今後出生数の増加につながる可能性もあるとしている。


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