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コロナ禍の自殺者数、若い女性が急増(12月8日)

東京都医師会の平川博之副会長は12月8日の会見で、新型コロナウイルス感染症によるメンタルヘルスの影響について報告した。コロナ禍の自殺者数の動向として、若い女性が急増していることを指摘した。

2019年と2020年の月別自殺者数を比較分析。10月の自殺者総数は前年同月比で4割増加し、そのうち女性が8割増、男性が2割増と女性の増加が顕著となった。

女性のなかでも、特に若い女性が急増している。8月は20歳未満の女性が前年の11人から40人に約4倍増。10月は20代、30代、40代の各年齢層でそれぞれ約2倍増えた。

また、男女ともに20歳未満の若年者の自殺が増えている一方、中高年齢層の自殺者数はさほど増えていない。

こうした実態を踏まえて平川副会長は、「精神科医の肌感覚によるもの」と述べた上で、新型コロナ禍での自殺の要因を推察した。

新型コロナ禍がもたらしたものとしては、自粛、休学、在宅勤務、孤立化、失職、経営不振などをあげた。

新型コロナ禍によって、その人に起きていた事態では、①在宅勤務で職場の同僚・上司との関係が希薄もしくは悪化した②解雇や出社制限などで収入減となり、本人・家族の生活困窮になる③家族が密な生活を強いられ、ほどよい心理的距離がとれなくなる④単身者はより孤立し、新入学者や入社者、転勤者で顕著である⑤社会的支援受給者の支援施設や機関とのつながりが希薄になる―をあげた。

自殺に至ったプロセスとしては、①以前より抱えていた問題が新型コロナの影響で悪化した②コロナ禍で本人を傷つける出来事があり、精神状態が不安定になった③支援機関の閉鎖や未受診、服薬不規則などで精神状態が悪化した―をあげた。

その上で、平川副会長は抑うつ対策として、生活リズムを崩さないことや正しい情報を得ること、自分流のストレス解消法を活用することなどを指摘し、「気軽に専門の相談機関に連絡を入れてほしい。この機会にこころのかかりつけ医を持つことも大切」と述べた。

       

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