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厚労省のヤングケアラー調査 小学6年生の6.5%が「家族の世話」(4月7日)

厚労省は4月7日、令和3年度ヤングケアラーの実態に関する調査結果を公表した。

令和3年度子ども・子育て支援推進調査研究事業において、小学6年生9,759人と大学3年生9,679人を対象に初の実態調査を行った結果、小学6年生の6.5%と大学3年生の6.2%が、「世話をしている家族がいる」と回答した。

世話を必要としている家族については、小学6年生は「きょうだい」が71.0%と最も多く、次いで「母親」19.8%、「父親」13.2%、「祖母」10.3%、「祖父」5.5%の順となった。

大学3年生では、「母親」が35.4%と最も多く、次いで「祖母」32.8%、「きょうだい」26.5%、「父親」20.5%、「祖父」17.2%の順となった。

世話の頻度は「ほぼ毎日」が最も高く、小学生で52.9%、大学3年生で45.9%と半数近くを占める。

平日1日当たりの時間を見ると、7時間以上世話に費やしている人は、小学6年生で7.1%、大学3年生で6.4%となった。

世話の内容については、小学6年生では「見守り」、「家事」、「きょうだいのお世話や送り迎え」が多く、大学3年生では「家事」、「感情面のサポート(愚痴を聞く、話し相手になるなど)」が多かった。

世話に費やす時間が7時間以上の場合、小学6年生は「体力面や気持ちの面で大変」「時間の余裕がない」との回答が4割近い一方、35.6%が「特に大変さは感じていない」とした。

大学3年生は、就職の不安について、「休まず働けるか不安がある」と「特にない」がともに27.0%と最も多かった。

厚労省は、「家族の世話をすることが当たり前になり、その大変さを十分に自覚できていない可能性がある。より詳細な実態把握や支援・対応の検討が求められる」とした。

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