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国立大病院、JCHO、都立病院機構が共同調達事業(3月3日)

国立大学病院長会議は3月3日の会見で、令和5年度から地域医療機能推進機構(JCHO)と東京都立病院機構の3団体による医療材料など共同調達事業を開始することを発表した。同日、3団体の代表が合意文書に調印した。

合意文書を交わす3団体の代表=2023年3月3日

国立大学病院長会議は平成28年度から共同調達事業を実施。医療材料はニトリル手袋や吸引カテーテル、ペースメーカーなど感染防護用品他、医療機器は心電計、ベッド、除細動器、AED、フットポンプなど少額機器を共同で調達してきた。令和4年度までの7年間で、約19億円の経費削減になったことを明らかにした。

今回の合意で、国立大学病院長会議44病院・3万2734床に、JCHO57病院1万5227床、東京都立病院機構10病院・4134床が加わり、計111病院・5万2095床の共同事業となる。

国立大学病院長会議の横手幸太郎会長は、「これからは3団体でメーカーとの交渉を実施していくことになる。コロナ禍で個人防護具(PPE)が安定供給できなかったことを教訓に、サプライチェーンを意識した調達を進めていきたい。今まで国立大学病院だけで頑張ってきたが、今後は3団体の協力体制が確保できることで、共同調達を有効・強力に進めていくことができる。適切な価格による安定調達を今後目指していく」と述べた。

JCHOの山本修一理事長は「昨今の物価・光熱費の高騰や人件費も上がってくる一方、診療報酬の引き上げが難しいなか、経費削減を進めなければならない。共同調達事業に参画することで、一層の経費節減に取り組み、地域医療に貢献していきたい」と述べた。

都立病院機構の安藤立美理事長は「私どもは昨年7月に地方独立行政法人としてスタートし、安定的な運営基盤の構築が目的となっている。効率的な経費の支出が大きなテーマであり、共同調達事業に加わることで成果が上がることを期待している」と述べた。

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