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中川会長が緊急事態宣言を評価「収束への突破口に」(1月6日)

日本医師会の中川俊男会長は1月6日の会見で、新型コロナウィルス感染症対策として政府の緊急事態宣言を評価し、「収束への突破口になると信じている」と述べた。一方、現状の医療提供体制は、すでに医療崩壊であるとの認識を示した。

7日にも発令される首都圏の1都3県を対象とする緊急事態宣言については、「医療提供体制が逼迫するなかで非常に大きな意義があり、高く評価する。今年に入って菅総理に『感染者数の減少が最優先だ』と強く進言したことを理解いただき、感謝している。緊急事態宣言の発令によって、4月の緊急事態宣言のときのように国民に未知のウイルス感染に対する危機感・緊張感を取り戻さなければならない。そのことが新規感染者の増加を減少に転じさせ、収束への突破口になることを信じている」と強調した。

緊急事態宣言を1都3県に限定したことには、「今後の感染拡大の状況によっては全国的な発令も考えなければならない」との見通しを示した。

国会議員に対しては、「緊急事態宣言下において、すべての国会議員の夜の会食は人数にかかわらず全面自粛してはいかがか。国会議員に範を示してもらい、まず『隗より始めよ』である。そのような行動が国民の一部に生じている緩みの解消に必ずつながる」と提案した。

現状の医療提供体制については、「『必要なときに適切な医療を提供できない、適切な医療を受けることができない』が医療崩壊である。『必要なときに医療自体を提供できない、医療自体を受けることができない』という医療壊滅の状態にならなければ医療崩壊ではないというのは誤解だ。現実はすでに医療崩壊である」と訴えた。

新型コロナのワクチン接種については、「ワクチンによってはこれまでと異なる流通方法や保存方法が必要になる。これほど大規模な予防接種の実施体制を経験したことがないため、速やかに予防接種を受けられるように接種体制を詳細に検討しなければならない。全国の都道府県医師会が中心になって、主導的に取り組むべきだ」と述べ、日医内に「ワクチン接種体制検討委員会」を立ち上げて準備を開始したことを明らかにした。

 

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