厚労省検討会がポリファーマシー対策案まとめる(3月11日)
厚労省の「高齢者医薬品適正使用検討会」は11日、「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方(案)」を大筋で了承した。文言修正などを行った上で、厚労省ホームページ(HP)で公表する。同案を活用したモデル事業を来年度に実施する。
同案は、ポリファーマシー対策をゼロから始める病院向けの「スタートアップツール」と、ポリファーマシー対策をある程度進めている病院が業務手順書を整備するための参考資料で構成する。
様式事例集も作成し、国立長寿医療研究センターの「ポリファーマシー対策チーム運営要領」、「持参薬評価表」や、東京大学医学部附属病院の「持参薬評価テンプレート」など11様式を例示した。
これらを活用したモデル事業を来年度に実施する。年度内に医療機関を公募し、数機関を選定。厚労省HPで公表する。令和3年9月頃に中間報告を行う。中間報告では、業務手順書の効果を検証するとともに、課題を確認する。
ただし、効果については、薬剤数の減少や薬剤師の増加などではなく、業務手順書が「実際に医療現場でスムーズに活用できるものであることを確認する」(秋下雅弘座長代理・日本老年医学会理事長)との趣旨であるとしている。