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謎の新興国アゼルバイジャンから|#45 全世代型社会保障とは――政策に取り組む後輩たちに贈る言葉(下)

香取 照幸(かとり てるゆき)/アゼルバイジャン共和国日本国特命全権大使(原稿執筆当時)

*この記事は2019年3月14日に「Web年金時代」に掲載されました。

本稿は外務省とも在アゼルバイジャン日本国大使館とも一切関係がありません。全て筆者個人の意見を筆者個人の責任で書いているものです。内容についてのご意見・照会等は全て編集部経由で筆者個人にお寄せ下さい。どうぞよろしくお願いします。

みなさんこんにちは。
今回は前回の続き、「全世代型社会保障」の下です。

その前に近況報告。
2月18日、アゼルバイジャン第2の都市ギャンジャ(GANJA)で「第4回日本大使杯柔道大会」が開催されました。
8歳から15歳まで、男子5階級、女子2階級で少年少女柔道選手が競う大会です。

以前お話ししたように、アゼルバイジャンは格闘技が盛んで、柔道も非常に人気のスポーツです。中でもギャンジャは柔道が盛んで、これまでアゼルバイジャンチャンピオンやヨーロッパチャンピオンを何人も輩出しています。

会場は、4年前に日本の援助(草の根無償援助)で改修したスポーツセンター。
出場した選手たちの水準はなかなかのものでした。

詳しくは、当大使館のFBでご覧ください。
https://www.facebook.com/JapanEmb.Azerbaijan/

それでは本論に入ります。
今回は、「2040年の社会保障の将来見通し」から読み取れる、社会保障の各論の課題について考えます。

もう一度、分野別の社会保障給付の対GDP比の見通しを見てみましょう。

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