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医療保険部会で後期高齢者の自己負担引き上げを議論(2月27日)

社会保障審議会医療保険部会は2月27日、後期高齢者の自己負担引き上げについて議論した。2割に引き上げる対象範囲と、現行3割の現役並み所得の判定基準の見直しが論点になった。

日本商工会議所の藤井隆太委員は、後期高齢者の負担を「原則として2割」とすべきと主張し、対象者を広く設定するよう求めた。

健保連の佐野雅宏委員と協会けんぽの安藤伸樹委員は、引き上げによる被用者保険への財政影響を示すよう求めた。日本医師会の松原謙二委員は2割の対象範囲を極力狭めるよう主張した。

一方、安藤委員は新型コロナウイルスの感染が拡大する情勢に言及し、「PCR検査の保険適用を早期に行うべき」と提言。さらに「オンライン診療の柔軟な活用を検討すべき」と主張した。

松原委員は、PCR検査について、医師が保健所に求めても実施を断られるケースがあることを報告。速やかにPCR検査を実施できる体制の整備を求めた。一般の医療機関でPCR検査を広く実施することには、医療者に感染の危険があるとして懸念を示した。オンライン診療について、電話相談で再診料を算定できる現行の仕組みを活用すべきと主張した。  

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