専門医研修におけるコロナの影響に配慮(6月22日)
日本専門医機構は6月22日の会見で、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、専攻医研修が予定通りできなかった場合の特例措置を説明した。研修の質を落とさない対応を基本としつつ、研修病院のローテーションが予定通りできなかった場合などに配慮する。
新型コロナの感染拡大は専門医研修にも様々な影響を与えた。具体的には、◇研修プログラムで決められたローテーションができない◇研修に必要な症例(種類・数)が経験できない◇研修期間中にプログラムを終了できない─の問題が生じた。機構は各学会から報告された事例を踏まえ、今回対応案をまとめた。
研修病院のローテーションができなかった場合は、専攻医はその旨を専攻医登録システムのマイページに記載する。研修に必要な症例(種類・数)が経験できなかった場合は、一定期間延長し、所定の症例(種類・数)を満たしてもらうよう促す。ただ、病理のように研修の実施がかなり困難になっている診療領域もあり、別途検討が必要とした。
研修期間中にプログラムを終了できない場合は、現状の整備指針で出産や介護などライフイベントや病気療養などに対応し、最大6カ月までは研修の中断が認められているため、新型コロナによる研修中断はこの規定により解決できるとした。
また、新型コロナの感染患者に対応した専攻医は、感染症対策や医療安全に関する経験を積んだと想定されるため、その部分の共通講習は免除することができるとの考えを示した。