見出し画像

中医協が第1ラウンドの議論開始(4月10日)

中医協は4月10日の総会で、2020年度診療報酬改定に向けた第1ラウンドの議論を開始した。年代別・世代別の課題として、「乳幼児期~学童期・思春期」と「周産期」をテーマとした。

乳児期のアトピー性皮膚炎が原因で後年、食物アレルギーや気管支喘息が発症するリスクが高まるなど、0~19歳の年代別の受診理由でアレルギー関連が多いことから、かかりつけ医が早期から継続的な管理をすることの必要性で、多くの委員の賛同を得た。

また、発達障害など精神及び行動の障害で受診する患者数が急増していることを踏まえた対応が必要との問題認識も共有した。

周産期については、妊産婦の高齢化で、妊娠していなくても発症する偶発合併症が増えていることを踏まえ、ハイリスクな妊婦への対応が課題となった。過去の改定では入院医療での重点的な評価を行ってきたため、外来医療での評価をどう考えるかが論点となった。

妊婦加算に対しては、支払側が「患者の視点が欠けていた」と発言したのに対し、診療側は「医療技術を診療報酬で評価する以上、患者側に負担を求めざるを得ない」と述べた。

2つのテーマに対して、「診療報酬で対応することと補助金など他の手段で対応することの整理が必要」との意見が出た。  

4月10日の中医協総会の様子

 

社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。