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日医「かかりつけ医によるオンライン診療が大原則」(6月16日)

日本医師会の松本吉郎常任理事は6月16日の会見で、政府の規制改革推進会議の答申や骨太方針2021の原案が公表されたことを受け、オンライン診療についてあらためて見解を表明した。かかりつけ医によるオンライン診療こそが大原則であることを主張した。

オンライン診療のあり方について、「解決困難な要因によって医療機関へのアクセスが制限されている場合に対面診療を補完するもので、安全性と信頼性をベースとすることが大前提でなければならない。それを担保できる医師は、身近な地域のかかりつけ医だと思う。かかりつけ医によるオンライン診療こそが、日医が掲げる大原則である。かかりつけ医を持っていない初対面の患者は、オンライン診療を行うことのリスクを鑑みて、まずは対面診療の実施を進めるべきだ」との認識を示した。

例外的に、かかりつけ医でない医師が初診からオンライン診療を行う場合については、「かかりつけ医から提供された診療録や診療情報提供書に基づき、医学的見地から対面診療と同等の患者情報が得られたと判断される場合にのみ認められるべきだ」と述べた。

その上で、「誰がオンライン診療を行う場合でも、患者と医療機関との距離や、対面診療との適切な組み合わせ、処方できる医薬品の範囲などを定めておかなければならない。オンライン診療を適切に実施することが難しいと判断した場合は、速やかに対面診療を実施することが重要である」と述べた。 診療報酬のあり方では、「中医協での議論になると思うが、オンライン診療で実施可能なことは問診と視診の一部であることを踏まえて検討すべきだ」と述べた。

患者と医療機関との距離については、「患者の安全・安心を第一に考えると、患者の病態が急変したときや医師が危険を感じたときに、速やかに対面診療に移行できる距離であるべきだ」と述べた。

会見する日本医師会の松本吉郎常任理事

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