生活満足度は調査開始以来最も高い水準に――満足度・生活の質に関する調査報告書2024
内閣府は8月9日、「満足度・生活の質に関する調査報告書2024」を公表した。この調査は、我が国の経済社会の構造を人々の満足度(Well-being)の観点から多面的に把握し、政策運営に生かしていくことを目的とするもので、「生活満足度」(生活に満足しているかを0点~10点で自己申告するもの)や関連する仕事・家庭の状況、生活実態の動向を把握するために実施している。
「生活満足度」は、全体の平均が5.89と、2023年の前回調査から0.1ポイント上昇し、調査開始以来で最も高い水準となり、上昇幅も過去最大となった。男女別に見ると、男性は前回より0.14ポイント、女性は0.07ポイント上昇した。
年齢階層別に見ると、生活満足度の水準は65歳以上の高齢層で高く、40歳~64歳のミドル層で低い傾向となった。今回の調査では、前回調査からすべての年齢階層で上昇しているものの、ミドル層ではコロナ禍前の水準を回復するまでには至っていない結果となった。
「分野別満足度」は、ほとんどの項目で上昇し、「健康状態」「政治・行政・裁判所への信頼性」「自然環境」以外は統計的に有意な上昇が見られたとしている。男女別に見ると、「仕事と生活(WLB)」や「健康状態」「社会とのつながり」では、女性は横ばい、ないしはマイナスとなっているのに対し、男性は0.1ポイント程度上昇しているなど、ほとんどの分野別満足度において男性の方が女性よりも上昇幅が大きくなった。その一方で、「家計と資産」では、男性よりも女性の上昇幅が大きくなった。