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地域共生社会の実現に向け、加藤厚労大臣が意欲示す(5月20日)

地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律案」は20日、衆議院厚生労働委員会で審議が継続された。加藤勝信厚生労働大臣が、地域共生社会の実現に向けて意欲を示した。

また国家試験を不合格になったEPA看護師候補者について在留資格「特定技能」の介護分野で活用する方向で調整していることや、介護福祉士養成施設卒業者の国家試験合格者などについて今年度の試験から公表することが、報告された。


あらゆる施策を総動員して地域共生社会の実現を目指す

安藤高夫議員(自民党)は、政府が考えている「地域共生社会」について尋ねた。

加藤厚労大臣は、「すべての人々が地域、暮らし、生きがいを共につくり、高め合う、支え合えられる、共に生きていく社会をつくっていきたい」と述べた。

そのうえで、今般の法案では、「社会福祉法第4条に、『地域福祉の推進は、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指して行われなければならない』という理念を明記した」と説明。

さらに、この実現にあたり、第6条には、包括的な支援体制の整備とともに、「保健医療、労働、教育、住まい及び地域再生等に関する施策との連携に配慮するよう努めなければならない」と規定していることを説明。「まさに、あらゆる施策を総動員して先ほど述べた社会をつくってくことを目指したい」と、地域共生社会の実現に向けて意欲を示した。

他方、安藤議員は今般の社会福祉法改正で創設する「社会福祉連携推進法人」に触れ、「将来的には一歩踏み込んで、地域医療連携推進法人と統合・合体して『福祉医療連携推進法人』のようなものができれば、さらに地域の方々に役に立つものができるのではないか」と検討を求めた。

国家試験に不合格になったEPA看護師候補者を介護分野で活用

安藤議員は、介護人材の確保の一環で、国家試験に不合格になったEPA外国人看護師候補者を活用することを提案した。加えて、看護師試験には不合格となる一方、准看護師となることができた外国人も4年間しか在留できないことを指摘し、活用することを提案。介護分野における特定技能1号に円滑に移行できるようにすることについて尋ねた。

厚労省の谷内繁社会・援護局長は、国家試験に不合格になったEPA看護師候補者の特定技能への移行について、「介護人材の確保の観点を踏まえて調整を進めている」と説明。さらに、在留期間を満了した外国人准看護師の活用については、「その方々が医療分野で培った能力・経験や介護分野で求められる能力・経験の整理など課題も多いが、対応を考えて参りたい」と答えた

5年で介護福祉士養成施設の卒業者への国家試験義務付け実施の環境をつくる

岡本充功議員(立憲民主党)は、介護福祉士養成施設の卒業者への国家試験の義務付けの経過措置の延長に関して、「介護現場で働く方々の資質の向上や目的意識を高めていくうえで、いつまでも猶予は続けてはならないという大臣の意識を確認したい」と質した。

加藤厚労大臣は、「本来は養成施設校の卒業者にも国家試験が義務化されていることは法律の本則」と強調。「本則がしっかりと適用されていく環境をつくるべく、養成施設における教育内容の充実、養成施設ごとにおける国家試験における対応状況の公表等を通じてこの5年の中でしっかりとした体制をつくり、適用期限が切れた段階で本則にきちんと戻れる状況をつくりたい」と答えた。

介護福祉士養成施設ごとの合格率を令和2年度から公表

宮本徹議員(共産党)は、介護福祉士養成施設の卒業者の合格者数などの公表の開始時期や、2018年度の卒業した介護福祉士資格取得者のうち国家試験合格者の比率などを尋ねた。

谷内社会・援護局長は、令和2年度の試験から公表する考えを示した。各養成施設の受験者数・合格者数・合格率を、新卒・既卒ごとに、また日本人及び外国人など、それぞれについて公表するとした。

また谷内局長は、2018年度に介護福祉士養成施設を卒業した外国人で国家試験に合格したのは108名である一方、経過措置により介護福祉士資格の登録を行ったのが307名であり、合計415名のうち国家試験に合格した者の比率は26.0%であると説明した。

さらに415名が在籍していた介護福祉士養成施設は95施設であり、国家試験に合格した人の割合が10%未満の施設は6施設、0%の施設は29施設となっていることも示した。

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