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国立大学病院、42病院が9475病院に医師派遣(2023年5月19日)

国立大学病院長会議は5月19日の会見で、国立大学病院における地域への医師派遣の実態を発表した。42の国立大学病院が9475病院に医師を派遣し、地域医療体制の維持に貢献していることが示された。

国立大学病院における地域への医師派遣(国立大学病院長会議記者会見資料)

来年4月からスタートする医師の働き方改革を踏まえ、国立大学病院を主たる勤務先としている医師の派遣・兼業先の件数(令和4年度)の調査を実施。

40都道府県に所在する42の国立大学病院は全体で9475病院へ派遣・兼業を行っている。最も多いのは東京大学の785病院で、浜松医科大学の508病院、岡山大学の453病院の順。最も少ないのは富山大学の97病院。平均では226病院となり、自県を中心としながらも、都道府県を越えた遠方にも派遣していることが示された。

こうした実態を踏まえ、同会議は「令和6年4月以降も働き方改革後の体制を維持し、時間外労働時間のさらなる短縮が求められる。令和6年4月に向けた取組み、その体制を維持するためには多額の費用が必要だ」とし、診療報酬や地域医療介護確保基金、教育・研究資金による継続的な財政支援を求めた。

一方、光熱費・物価高騰の現状を報告。光熱費など令和4年度の1床当たり高騰額は38.1万円になる一方、都道府県から大学病院への1床当たり支援額は最大で9万円、最小で0.6万円、支援を受けられなかった大学病院も4施設あると説明した。支援に大きな差が生じていることを指摘し、さらなる手厚い支援を要望した。

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