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地域生活支援拠点等の整備予定「0ヵ所」が2割弱

みずほ情報総研はこのほど、「地域生活支援拠点等の整備に関する実態調査」報告書をまとめた。厚労省の令和元年度障害者総合福祉推進事業で実施されたもの。全1741市町村へのアンケート調査や18市町村へのヒアリングを行い、障害者の在宅生活等を支援するための地域生活支援拠点等の整備において各市町村が抱える課題を整理した。第5期障害福祉計画が終了する2020年度末(令和3年3月末時点)における整備予定が「0ヵ所」と回答した市町村は、全市町村のうち2割弱の17.1%となった。

2019年10月時点での拠点等の整備は20.4%に止まる

地域生活支援拠点等は、障害者の在宅生活等を支援するため、➀相談支援②緊急時の受入れ・対応③地域生活への移行の体験の機会・場の提供④専門的人材の確保・養成⑤地域の体制づくり─など5つの機能を確保することが求められている。市町村の単独設置のみならず、障害福祉圏域などでの複数市町村による設置も可能だ。2018年度から2020年度までの第5期障害福祉計画の基本方針では2020年度末までに「各市町村又は各圏域に少なくとも1つを整備することを基本」とすることとされているが、5つの機能を確保することが困難であり、整備が進んでいない状況がある。

アンケート調査では、拠点等の整備状況を調べた。2019年10月では、整備済みの市町村が全体の20.4%に止まった。その後の予定では2020年3月末で38.4%と、18ポイント上昇。さらに2021年3月末の整備予定は82.9%と8割を超える見通しだが、2割弱の17.1%では「0ヵ所」と答え、整備予定数を示すことができなかった。人口規模別でみると、「人口規模1万人未満」が43.2%と最も多く、小規模自治体で設置が困難な状況が明らかになった。自由回答では、「圏域での設置を目指しているが、協議の場が成立していないため、単独設置の方向性を検討中」などが寄せられた。

2019年10月時点で拠点等を整備済みで、「専門的人材の確保・養成」が必要と考えている市町村の充足度についてのアンケートのデータをみると、「やや不十分」「不十分」は71.3%を占めていた。さらに「人材育成は市町村単体では困難。県所管が望ましい」などの理由も寄せられた。

ヒアリング結果から、新たに基幹相談支援センターを設置する上で、人材確保が課題であることが寄せられ、財政的な支援が必要な自治体が存在することも示された。

報告書の考察では、地域課題の共有などのために、「『自立支援協議会』をうまく機能させる必要」などが指摘された。  

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