准看護師を発展させた新たな資格の創設を提案 都医(2023年10月10日)
東京都医師会の平川博之副会長は10月10日の記者懇談会で、東京都に提出した令和6年度予算に向けた重点医療政策に盛り込んでいる「療養看護介護福祉士(仮称)」の創設についての見解を示した。准看護師を発展させた新たな都道府県資格として検討していく考えを明らかにした。
平川副会長は、医療・介護需要が増加しているなかで、准看護師課程の入学者や准看護師養成校の数が年々減少している一方、介護分野における人材確保が難しく、介護職員が不足している実態を説明した。
その上で、「少子化のなかで安心安全な生活を支えるための最重要なインフラである「医療・介護・福祉」に関心を持つ人材を維持・増加させるかがポイント。今後の地域医療の基盤となる在宅療養・医療、高齢者施設などの医療介護供給体制の整備は喫緊の課題。准看護師資格を発展させた医療と介護の専門人材として活躍できる新たな都道府県資格の創設が必要である」と提案した。
准看護師資格を発展させた仕組みとすることについて、「准看護師として一般的な看護技術を持っている人にさらに介護を加え、これからの医療介護ニーズに対応するために新しい資格をつくることは決して無駄ではない。もちろん、特定行為など高度な看護技術を目指す看護師の足を引っ張るものではなく、それらを下支えする看護人材のために提案した。時代に合ったかたちでこうした資格ができれば幸いだ。難しい点も多いが、都道府県の資格として検討したい」と述べた。