4月からの新専門医制度のサブスペ連動研修は見送り(3月22日)
厚労省の医道審・医師専門研修部会は3月22日、4月から始まる日本専門医機構認定の各学会のサブスペシャルティ領域の連動研修は見送るべきとの意見で一致した。
機構側は「長年の議論の積み重ねがあり準備もしてきた。4月からスタートさせたい」と訴えたが、地域医療の観点での情報が不足していることなどの理由で、委員からは「今の段階で始めるのは問題」との意見が相次いだ。 連動研修は研修プログラムに組み込まれている。研修中の専攻医に不利益が生じないようにするため、今後、認定された場合には、単位取得などが「追認」されるよう対応すべきとの意見でも一致した。
連動研修は、循環器や消化器内視鏡など内科領域で15領域、呼吸器外科や心臓血管外科など外科領域で6領域、放射線領域で放射線治療、放射線診断など23領域。
一方、厚労省は、機構が来年度の専攻医を募集する上で、都道府県の医師偏在を拡大させないために実施している上限設定(シーリング)にも見直しを提案。 新たな医師偏在指標に基づくと、医師多数都道府県ではない神奈川県と愛知県をシーリング対象から除外することや、医師需給推計により根拠が示されたシーリングを設定すべきとした。総合診療科と救急科を除き、診療科別のシーリングを設ける案も示した。