緊急承認制度の創設を含む薬機法等改正案が参議院で可決・成立(5月13日)
緊急時に迅速に薬事承認を行う仕組みや電子処方箋の仕組みの創設などを盛り込んだ薬機法等改正案が5月13日、参議院本会議で全会一致で可決され、成立した。
緊急時に迅速に新しい医薬品を承認
薬機法改正により、緊急時に迅速に薬事承認が可能になる緊急承認制度を創設する。医薬品の安全性については緊急時でも従来と同水準で確認を行うが、有効性については第3相試験が完了していない段階でも、有効性が「推定」される時点で承認することが可能になる。
これまで、医薬品を早期に承認する仕組みとして「特例承認」があるが、対象は海外で流通する医薬品に限定されていた。新たにつくる緊急承認制度では、国内企業が世界に先駆けて開発し、国内で承認申請を行う医薬品も対象となる。
電子処方箋は2022年1月スタート
医師法等の改正により、電子処方箋を創設する。
電子処方箋は、オンライン資格確認等システムを拡張したシステムを通じて、医療機関・薬局間で処方箋の電子データをやりとりする仕組み。重複投薬の防止などが進むと期待されている。政府は来年1月に運用をスタートする予定としている。