謎の新興国アゼルバイジャンから|#59 2020年新年雑感(上)
みなさんあけましておめでとうございます。
新年いかがお過ごしでしょうか。私は大使生活も2年9ヶ月、海外生活3回目の正月をバクーで迎えています。
日本の大晦日と言えば家で年越しそばを食べ、静かに除夜の鐘を聞くか初詣に出かける、というのが普通ですが、海外では(キリスト教国でもここアゼルバイジャンでも)大晦日は大パーティーを開いてカウントダウンをします。
1分前からカウントダウンが始まり、0時の時報とともに花火が打ち上がり、そのまま朝まで踊り明かす、っていうのが定番です。
一昨年も去年も年末年始は海外(アゼルバイジャン以外の海外)で過ごしましたので、今年は日本人らしく(笑)大晦日は公邸で静かに過ごしました。
というわけで、今年はあまり年末年始らしい映像が用意できないので、旧聞で恐縮ですが、去年(一昨年の大晦日)にエジプトで過ごしたNew Year’s Eve Partyの様子を紹介します。
今年はいよいよ日本では東京オリンピックが開催されます。新国立競技場も完成したと伺いました。今年がみなさんにとってよい年となりますように祈っています。
さて、この連載ですが、今回で59回になります。
これまで任国アゼルバイジャンの文化や歴史、政治、経済について紹介しながら、それを通じて私たちの母国日本について、「外から目線」を意識しながら様々なことを―社会保障だけでなく経済や社会の問題についても―綴ってきました。
海外から自分の国を見るというのは実に30年ぶりのことで、この間世界も大きく変わりました(冷戦の終結・グローバル経済の進展など)し、日本のプレゼンスも大きく変わりました。私自身も当時はまだ20代、社会人としても公務員としてもまだまだ成長途上でした。
30年前は見えなかったこと、見えていたけれど理解ができていなかったこと、変わったこと、変わらないこと、いろいろな思いが胸をよぎります。
というわけで、これまでの連載を振り返りながら、今回と次回の2回に分けて、2つのテーマについて「正月雑感」として思いつくまま書いてみることにします。まとまりのない文章になりますが、正月原稿ということでご容赦ください。
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