介護保険部会が介護保険事業計画やサービス基盤を議論(9月13日)
社会保障審議会介護保険部会は9月13日、次期介護保険制度改正に向け、◇介護保険事業(支援)計画◇介護サービス基盤の整備◇認知症施策の総合的な推進─の3点を議題として議論を深めた。
厚労省は、2021年からの第8期計画から2040年までを展望して基盤整備などを進める必要性を示した。厚労省が自治体に示す基本指針にも盛り込まれる方向だ。
健保連の河本滋史委員は、計画について「給付適正化や介護予防の取り組みにより、最終的にアウトカムを出していくことがポイントではないか。目標を検討していくことが今後必要ではないか」と指摘した。基盤整備について「特定施設などの居住系サービスも含め全体を俯瞰した上で整備を進める必要がある」と述べた。
日本医師会の江澤和彦委員は、長期的な視点での事業展開を検討する必要性があることから、「2040年までの要介護高齢者の人数を十分に精査した計画策定をお願いしたい。20年後にもニーズがあるのか、そういった視点も重要」と述べた。介護医療院が創設されて1年半がたったことから、課題などについて全国の市町村にアンケートを行うよう要望し、「地方では医療療養病床から転換の希望があっても、規模の小さい市町村では、介護保険財源や保険料の上昇の問題などがあり、すぐに受けられない実態がある」と紹介。
アンケートを行い、医療療養病床からの介護医療院への転換の受け入れが難しい市町村が多い場合には、「国からの支援が必要ではないか」と指摘した。