特定保健指導のアウトカム評価、「2㎝、2㎏」減で条件達成(5月24日)
厚労省は5月24日、「第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会」の「効率的・効果的な実施方法等に関するワーキンググループ」を開き、特定保健指導の評価の考え方を示した。特定保健指導のアウトカム評価について、腹囲・体重が「2㎝、2㎏」減少した場合を180ポイントとして条件達成とすることを提案した。
特定保健指導の評価体系については、「対象者の状態がどのように改善したかが個別の保健指導における主要なアウトカムであり、特定保健指導の評価内容はアウトカムに基づき設定されることが望ましい」と定義。一方、対象者の中でも個別にはアウトカム評価がなじまない場合があるとし、「これまで同様の介入量(プロセス)による評価も引き続き必要と考えられる」とした。
アウトカム評価については、モデル事業で「2㎝、2㎏」の減少を達成した場合は保健指導終了としてきたことを踏まえ、「2㎝、2㎏」の減少を達成した場合は180ポイントにすることを示した。
一方、「2㎝、2㎏」の減少を達成できなかった場合の中間達成目標(上限90ポイント)を設定。「1㎝、1㎏」減少は30ポイント、「食習慣」「運動習慣」「喫煙習慣」「休養習慣」「その他の生活習慣」の行動変容した場合はそれぞれ20ポイントとし、ポイントを合計する。
プロセス評価については、健診後早期の保健指導(分割実施含む)や初回面接以降の保健指導を評価する。
委員からは、アウトカム評価の導入についてはおおむね賛同を得たものの、行動変容の評価については客観性が乏しいとの意見が出た。
「2㎝、2㎏」減少した場合を180ポイントとすることには、「対象者の肥満の状況によって異なるため、何%減少という評価のほうがよいのではないか」との指摘があった。
行動変容の一律20ポイントの設定については「禁煙ができたら180ポイントでもいいのではないか」など重みづけを求める声があがった。