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#19 脳梗塞に似た症状の別傷病での請求

 前回に引き続き、今回も難病による傷病での請求です。難病は、症状が出てもすぐにその病名が分からないことがほとんどです。従って、現在と初診の傷病名が異なることも少なくありません。
 しかし、傷病名が異なるということは、その傷病の原因が異なることもあります。もし、そうなれば、当初想定していた傷病間の相当因果関係も異なり初診日の特定に影響を及ぼすこととなります。
 今回の事例は、傷病の原因が変わったことにより、初診日も異なってしまった事例を検証します。

1.相談者の夫(来訪者)の請求希望

 脳梗塞等の脳疾患で肢体障害になった場合、心原生脳梗塞等の特段の理由がない限り、初診日は倒れて救急搬送された日となりますし、複数回倒れて救急搬送されていたとしても、それぞれが別疾病として取り扱うのが原則です。(例外的に多発性脳梗塞と診断された時はこの限りではりません。)
 今回、相談に見えられた相談者の夫(以下「来訪者」という。)は、そのことをご存じであり、また、脳疾患系の肢体障害の場合は、症状が固定していれば初診日から6カ月経過後に障害認定日請求ができることもご存じでした。従って、令和4年5月16日を初診日とし、令和4年11月16日を症状固定の障害認定日として障害厚生年金の請求をしたいとのことでした。

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