データ不一致の場合は資格情報・医療情報の閲覧を停止 マイナ保険証(2023年9月7日)
社会保障審議会医療保険部会は9月7日、マイナ保険証の紐付け情報の総点検において不一致があった場合、不一致内容を踏まえ、資格情報や医療情報の閲覧を停止する方針を示した。
政府は、マイナ保険証に他人の情報が紐づけられた問題を踏まえ、オンライン資格確認に必要となる中間サーバーに登録済みの全ての医療保険データ(約1億6千万件)について、J-LIS照会による確認を実施する。
J-LIS照会により取得した「生年月日、性別、カナ氏名・漢字氏名、住所」と医療保険データを突合し、不一致の場合は、その内容に応じて、資格情報や医療情報の閲覧を一時的に停止する。保険者や事業主において既に確認済みのものや、確認可能なものは点検した上で、必要に応じて本人に確認を求める。その結果、本人情報であることが確認できた場合には、閲覧の停止を解除することとする。
ただし、過去情報の不一致について本人確認を求めることは、保険者の事務負担に加え、本人の転居等により他人に送付するリスクや過去の就業歴等が家族・同居人に知られるなどのリスクが存在するため、不一致が生じている場合には、医療情報の閲覧停止等を行うことで対応する。
その場合、マイナポータル上で、住民基本台帳データとの突合を踏まえた作業により、過去の医療情報等が掲載されていない場合があることについて周知する。
データの不一致により情報閲覧の停止となる場合の取扱いについては、その内容を踏まえ、以下の①~③の対応とする(下図)。
また、令和4年11月までに判明した不一致事例のうち、資格重複事例(1つのマイナンバーに、複数の有効な資格情報が登録されている事例)が94%、家庭内での取り違え等が6%であったことが示されている。
今後のスケジュールについて、J-LIS照会とデータの突合については、今年11月までに完了させることとしているが、保険者や事業主で確認を行った上で、必要に応じて本人確認を行う必要があることから、完了時期については、来年3月頃(一部については来年5月以降)までかかるとの見通しを示している。なお、全項目が一致する場合には、令和6年5月以降に「資格情報のお知らせ」などで通知される予定。