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新型コロナ「現時点では5類になるべきではない」日医中川会長(4月6日)

日本医師会の中川俊男会長は4月6日の会見で、新型コロナウイルス感染症の現況について見解を示した。新型コロナの感染症分類の変更については「現時点では5類になるべきではない」と述べた。

新型コロナの感染症分類を現在の2類相当から季節性インフルエンザなどと同様の5類にすべきとの意見があることについては、「5類にすることで保健所の負担は軽減されるものの、感染状況の正確な把握がしにくくなる。感染者の健康状態の報告や感染拡大時の外出自粛等の要請、入院措置、検疫の隔離措置ができなくなる。また、医療費の公費負担の根拠がなくなり、医療費の自己負担が生じることから医療機関を受診せずに感染がさらに拡大する懸念がある」と課題を指摘。

その上で、「日医は政府のウィズコロナに大きく舵を切る方向性を理解した上で、感染分類については感染爆発を未然に防ぐという国家としての危機管理の観点から、一気に5類にするのではなく、現在の分類のままで状況に変化に応じて運用や対応を見直すべきである。新型コロナの扱いを緩和する議論は慎重に行うべきだと考えている」と述べた。

新型コロナがどのような状態になった場合、5類にできるのかという問いには、「新型コロナはどのようになっても5類にはならないと思う。いろいろ病態が違うし、どんなに重症化率が低くなっても後遺症の問題も解決されていない。現時点では5類になるべきではない」と述べた。  

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