新型コロナワクチン 12~15歳も接種可に(6月1日)
厚労省は5月31日、予防接種法に基づく新型コロナワクチンの予防接種実施の指示を改正し、接種対象者の年齢を「12歳以上」に引き下げた。6月1日から適用する。
従来、接種対象者は「16歳以上」だったが、5月31日にファイザーの新型コロナワクチン「コミナティ筋注」の添付文書が改訂され、接種対象者が12歳以上に拡大された。現在、臨時接種で使用可能なワクチンはファイザー製とモデルナ製の2品目だが、モデルナ製の対象年齢は18歳以上のため、12歳以上18歳未満の人を対象に使用できるのはファイザー製のみ。
同日の閣議後会見で、田村憲久厚労相は「お子さん方にも接種いただきたい。体制整備を自治体にお願いしていく」と述べた。
5月31日の厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会では、予防接種法に基づく臨時接種の対象者を「12歳以上」まで拡大することを了承した。
分科会で厚労省は、12~15歳にファイザー製ワクチンを使用した場合に、これまで接種対象となっている16歳以上の人に接種した場合と同様の有効性と安全性が期待できると説明した。
委員からは、12~15歳への接種方法について「学校で集団接種ができるシステムを考えてほしい」「市町村のシステムの多くは複数人の同時接種の申込みができないため、親子での同時接種が難しい。親子接種は個別接種で対応を」などの意見があがった。
他方、新型コロナワクチン接種後には発熱や倦怠感の副反応が発生することが報告されており、とくに若年者では副反応の発生割合が高いことから、「家族が同時に接種すると、ケアが難しくなることもある。学校で大規模に接種すると、副反応で一斉に生徒の体調が悪化する事態が想定される。副反応を配慮して接種計画を立ててほしい」との意見も出された。